【商品説明】
DIARIESオリジナル柄。
ずっと温めていた別注が、ようやく実現しました。それは、柄から別注するということ。その柄とはフェアアイル柄。そしてフェアアイルといえばJamieson’sです。そのJamieson’sに1934年のフェアアイルベストを忠実に再現してもらいました。
改めて「フェアアイルニット」について深堀りしてみます。
フェアアイルとは島の名前。アイルという言葉が島を意味するので、厳密にはフェア島ですが、便宜上「フェアアイル島」と呼ぶことにします。フェアアイル島は、オークニー諸島とスコットランド本土の間にある、荒れ狂うペントランド海峡に位置します。その島で編み手たちは、独自の伝統を築き上げてきました。かつて島民はスカンジナビア地方と強いつながりを持っていたものの、フェアアイル島は500年以上も前からスコットランドの一部であり、1954年にはスコットランドのナショナルトラストによって買収されました。フェアアイル島は、鮮やかな色彩のニットウェアで古くから有名であり、1922年に当時のプリンス・オブ・ウェールズがセント・アンドリュースでゴルフをする際、ジャケットの下に大胆なデザインのフェアアイルプルオーバーを着用している姿が注目され、流行のきっかけとなりました。当時も今も、王室は流行の先端を行く存在であり、プリンスのフェアアイル編みへの関心が広がると、紡績会社は編み物リーフレットにフェアアイル風の編み模様を数多く取り入れました。このフェアアイル島特有の編み模様は、1588年にスペイン無敵艦隊の旗艦「エル・グラン・グリフォン号」が沿岸沖で嵐に遭い、難破したことに由来すると主張する者もおり、島民が編み物でスペインの紋章を模倣したのではないかという説もあります。しかし、北欧とフェアアイルの編み物様式には類似点があり、これはおそらく両民族の過去の関わりに起因する可能性も考えられています。フェアアイルの編み模様には、「アルマダ十字」や「シャロンの薔薇」といったロマンチックな名称が付けられています。
シェトランド諸島と同様、伝統的なフェアアイル編みでは地元産の羊毛が用いられ、小作農たちによって梳毛・紡績・染色が行われていました。
ジェームズ・ノーベリーによる逸話では、フェアアイル島に住む祖母が、思春期の孫たちのために「栄光のローブ」と呼ばれる伝統的な模様のプルオーバーを初めて編んだという記載があります。まず無地のリブ編みから始まり、その後ずっと模様編みが続きます。
最初の帯はおそらく生命の水の変形パターンで、すぐに生命の種と生命の花が続く。これらは着用者の幸せな成長と成熟を意味しています。次に希望の錨の模様が着用者への願いを表し、人生の道しるべとなる星の模様が続きます。肩部分へ向かう、あるいは肩部分そのものが頂点となるのは栄光の冠の模様であり、善良で高潔な人生を送ることによって得られる究極の報いを象徴しています。
フェアアイル編みは、おそらく19世紀半ばに始まったと考えられます。この時代、輸入された染料と新たな定着技術により、鮮やかな色の染色が可能となりました。この地域で、色糸編みの技術が確立されたのも同時期です。当時の事情を知る島民によれば、フェアアイルの船乗りがバルト海の港から鮮やかな模様のショールを持ち帰り、その編み目の配色が地元の編み手たちによって模倣され、取り入れられ、適応されていったそうです。
以上がフェアアイル柄についての考察です。
そしてこのベストにも、現代ではほとんど目にすることのない幾何学模様が使われています。この模様が表すものは定かではありませんが、フェアアイル柄の歴史に照らし合わせると、リブの2トーンは波、海と陸を繋ぐロープ?鎖?、昇る太陽、円形の文様は何かの紋章?などなど、想像が膨らみます。
またオリジナルに忠実に製作したところ、裾と袖口はリブ編みではなく、身頃と同じくシングルジャカード編みとなっていました。そのためリブのように締まらず、ストンとしたシルエットになるのが特長です。
【ブランド】
Jamieson’s
1890年代初頭Robert Jamieson氏によりShetland島Sandness地区にて創業。現在GarryJamieson氏で6代目となる。創業当時は手紡ぎ100%Real Shetlandのニット製品を販売していました。伝統的な手法で作られたそれらのニットはとても柔らかく、保温性に優れたものでした。Shetland島で初めて地元の農民から原毛を仕入れる羊毛仲介人となり、Scotland本島に持ち込んで糸を作り始めました。その後4代目Bertie Jamieson氏とその息子PeterJamieson氏(現社長)によりJamieson家の長年の夢であった100%Real Shetland量産型の紡績に成功。1981年には創業当時と同じSandness地区にJamieson’s Spinning社として、染色から紡績まで一貫して管理を行う事の出来る工場を設立。Shetland島で唯一100%Pure Real Shetlandwoolのみを使用した紡績工場で、自動機械編みニットウェア―を含め全てShetland島で製造され現在に至ります。
【サイズ・寸法】
38/S程度・・・肩幅38.5cm、胸囲98cm、着丈63cm
40/M程度・・・肩幅41cm、胸囲104cm、着丈63cm
42/L程度・・・肩幅43cm、胸囲112cm、着丈65cm
44/XL程度・・・肩幅46cm、胸囲114cm、着丈68cm
※手作業・素材の材質上、多少の誤差がございます。
【カラー】
1934Fairisle
【素材・産地】
ウール100%
スコットランド製
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