diaries blog | HARDENCO(ハーデンコー)| 010 Jean Standard

※9/29(水)・9/30(木)は、休店日とさせていただきます。(ワクチン休みと休店日)

※夜の自粛中につき、当面の間18:30閉店です。(割と19時まではいます。お電話いただければ!)

※コロナ対策実施中です。

 

 

 

 

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「クリーニングの日」だそうです。

毎度お世話になっております、横浜のクリーニング屋さんが開発した洗剤といえば?

LIVRERさん。

そのLIVRERさんがですね、この度東京都世田谷区は三宿にお店を出されました。

おめでとうございます!!!!!

すっかり私もLIVRERの虜で、毎日のように使わせていただいているわけですが、

汚れサッパリ脱衣所もスッキリ!(柔軟剤が要らないので、ボトルが増えないから。)

というわけで、場所は三宿交差点のすぐ近く。展示会で近くを通るので、時間ある時にでも寄ってみよ!

 

 

 

 

じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】HARDENCO(ハーデンコー)

【アイテム】010 Jean Standard

【価格】¥43,780-

【コメント】

ここにきて、デニム!?

TENDER Co.が隆盛を極める中、新しくデニムを仕入れる必要もないのに!www

でもコロナ禍だからこそ、少しでも面白い品揃えができればと思い、攻めることにしました。

また、急いでオーダーをしないといけなかった理由もあったり。その理由は後述しますが。

 

それでは早速ですが、初めてご紹介するブランドになるので、まずはブランド説明からどうぞ。

Hartford Denim Companyの略である「HARDENCO」は、2010年にコネチカット州ハートフォードにて、

地元のキャンプ仲間だったルーク、マーシャル、デイヴの3人によって設立されたブランドです。

自分たちが最高品質と思える素材のみを使用し、全ての製品はハートフォードにある自社工場で作られています。

カジュアルウェアだけでなく、レストランやバーのエプロンや、木工用ワークウェアなども手掛けています。


というブランドです。

 

2010年スタートというと、当店でいうところのTENDER Co.と変わらないわけなのですが、

なぜ今まで本格的に日本上陸していなかったのか?

これは「地元のキャンプ仲間」あたりにユルさを感じ、いかにもローカルブランドだな~という感じがします。

ローカルブランドてのは大体スモールビジネス。

実際に彼らは、地元のダウンタウンにある工場を借り、ミシンを運び込み、自分達で縫製しつつ、

週末のマーケットで手売りすることから始まり、口コミで販売網を広げていったそうです。

 

さらに彼らは、「自分たちが最高品質と思える物」だけでなく、それらがさらに「アメリカ製であること」にこだわります。

そこまで誠実に物づくりをすると、結局はスモールビジネスにしかなり得ないのかもしれませんね。

 

そして誕生したのが、こちらのジーンズです!!!!!

来ましたね。ファッションの原点。ジーンズ、Gパン、デニムとか呼ばれているやつ。

もうね、現時点では「最高のメイドインUSAジーンズ」だと思いますよ!!!

 

だってズルいのがこの生地。

フラッシャーの下の方に「white oak」と書かれているのが分かりますか?

(ちなみにこのフラッシャーも、彼らがヴィンテージのレタースタンプで作っています。)

そうなんです!まさかのあのコーンミルズ改めコーンデニム社のホワイトオーク工場製デニム生地を使用しているんです!!!

 

キタコレ。ヤバイわ。

 

どれくらいヤバイかっていうのをざっと説明しますね。


1891年に、アメリカ・サウスキャロライナに創業したCone Mills(コーンミルズ)という会社がありまして、

1905年にサウスキャロライナ州グリーンズボロにWhite Oak工場を建設します。

そして1908年には世界最大のデニム生産量を誇り「DENIM KING」と呼ばれるほどに成長します。

さらに1915年、かのLevis社と業務提携を結び、501の生地を独占的に供給するようになります。

(この提携にも「Golden Handshake」という名前が付いているっていう。そういうの好きなんだね。www)

 

つまり今、私たちが究極のヴィンテージデニムとして崇めるリーバイスというのは、

この「コーンミルズ社のホワイトオーク工場製のデニム生地で作られたジーンズ」と言っても過言ではありません。

(一応怖いので、1915年から1970年代前半くらいまでに作られた生地と断っておくけど。)

 

しかしコーンミルズ社は、2003年に破産法を適用。

2004年に買収され、Cone Denimへと改名。

ついには2017年にWhite Oak工場は操業停止となり歴史を終えました。


 

というのがざっくりとしたホワイトオークの説明になります。

正直、「無くなったからこそ伝説になった」という側面もありますけどね。ジミヘンとかカート・コバーンみたいに!

 

もう一つ、「なぜホワイトオークが良いのか?」という理由もあるにはあるのですが、

それは「100年前の木の床に設置した織機が揺れて、独特の織り目を浮かび上がらせるから。」なんて、

もはやスピリチュアルな「ゆらぎ」さえ取り入れた、都市伝説なみの生地だったりするんですよ!!!

 

もはや色んな意味でヤバイ生地。w

それがホワイトオークなんです!!!!!

というわけなので、もちろんこちらは2017年以前のデッドストック生地。

それだけでなく、こちらのデニムはなんと16oz!?!?!?!?

ホワイトオークの16オンスって、探してもなかなか見つからないんじゃないかな~~~?

この生地を、今から色落ちさせることが出来るってのがロマンなんです。

 

そしてなぜか?

な・ぜ・かHARDENCOというローカルブランドが、ホワイトオークのデニム生地を大量にストックしておりまして、

こりゃもう生地が無くならない内にオーダーしておかないとね!という、ミーハー感丸出しでセレクトさせていただきましたァン!

(冒頭で、急いでオーダーしないといけなかったという理由がこれになります。)

もちろんホワイトオークで作っただけ・・・では私は満足しません!

久々の501に寄せたジーンズなので、ついディテールをチェックしちゃいますね。

抜き打ちリベットに、ステッチはイエローとオレンジの2色使い。

ということは?隠しリベットもあるよね!?

やっぱりあった!!!

これだけで往年のヴィンテージデニムファンは心が躍ります。

ついでにドーナツボタンでVステッチなしだから、「大戦モデル」かぁ~?とかね。

 

とはいえ、僕はそういったエッセンスを楽しむだけで満足なので、

「ここはこうであらねばらない」という考えてはいないので、悪しからず。

 

でもどうしても服屋としての職業病か、ウエストバンドの裏のステッチが上はシングルで下はチェーンとか、

小股のステッチがおおげさでいいなとかは見ちゃいますけど。

 

でもお客様には、情報として知っててもいいけど、例えば「チェーンステッチの下糸がカラフルで嫌だ!」のようには思ってほしくないですね。

遊び心があっていいじゃん!くらいの許容が欲しいです。

 

あと個人的に嬉しいのが、ポケットの袋。

通常は「スレーキ」というシャツ生地のような柔らかい布を使うのですが、

なんとHARDENCOは、ブラウンダック生地を使っているんです。

これね~、何が嬉しいって、TENDER Co.のジーンズもスレーキではなく共布でデニムじゃないですか?

なんとなく共通するものがあって、「ああ、これは当店に入荷するべくして入荷したんだな。」と思ったんですよね。

 

さらにこのブラウンダック生地も、Mount Vernon Mills(マウントバーノンミルズ)という会社の生地で、

マウントバーノンミルズはサウスキャロライナにあり、150年以上も続く生地メーカーだそうです。

素晴らしきかな、Made in USA。

ちなみにバックポケットの裏にも、マウントバーノンのブラウンダックが補強として当てられています。

また、先ほどフラッシャーも手作りとかきましたが、革パッチも手作業です。

四角く金型で抜いて、手作業でスタンプ。

ヌメ革のパッチなので、こりゃもう経年変化が楽しみですねーーーーー!目指せジャーキィィィイイイィィーーーー!

また、彼らが最もこだわっているのはやはり縫製だと思うんです。

たとえばインシームはトリプルチェーンステッチなのですが、ヴィンテージのユニオンスペシャルミシンを使用。

しかも糸までアメリカ製にこだわり、マサチューセッツ州ニューベッドフォードで作られた綿糸になります。

当然裾はダルマ43200のユニオンスペシャル。

裾上げする時は、やはり同じミシンを持つJeans Repair GOEMON(Click!)さんでお願いしたいですね!

 

 

というわけで履いてみました。

 

Shirt/APPLETREES

Belt/Martin Faizey

Boots/YUKETEN

リーバイス出身のシャツブランド・APPLETREESに合わせるという、正解過ぎるコーディネート!www

そして細身のストレートにドレスブーツは永遠の定番だわ~。引き締まりますね!

 

 

履いてみて思うのは、「股上がかなり深い」ってこと。

もうね、私もおじさんなので、この「安心の股上」は非常に嬉しい。

あとTENDER Co.を10年も履き続けると、股上の深さに慣れてしまって、股上が浅いと落ち着かないんですよね。

なので、この細身シルエットでこの深さというのは、非常に親切設計!ありがとうございます!!!

また、お客様に言われて気づいたのですが、「前ポケットのカットがやたら丸い」ってこと。

(コインポケットの縫製が甘くて、ミミが見えちゃってるのがカワイイ!)

なぜ前ポケットのカットが丸くなるかといいますと、股上が深いことと、手を入れやすいことが関係しているんだと思います。

ほら、Gパンって最初のうちは前ポケットに手が入らないじゃないですか?

こちらはそのストレスが一切ございません!

面白いのがベルトループが異常に長いこと。

TENDER Co.のベルトはもちろん、久々にHTCのスタッズベルトでも付けてみようかという気持ちにさせます!

また、なぜか横のベルトループだけ斜めにしてますね。なんでだろ?

というわけで、Sanforizedと書いてあっても、本当に縮みが無いのか信用してないため、早速買って洗ってみました。

縮みは、、、ゼロ!

すぐに履けます。すぐに裾上げできます!

僕はもう1着買って、20年くらい寝かせてまた履こうかなと思ってます。

2040年にホワイトオークがデッドストックであったら、絶対ヤバイでしょ!

 

たまにはそんなミーハー心で楽しむのも悪くない。洋服はいつだって楽しいね!

 

 

 

オンラインショップはコチラ→HARDENCO|010 Jean Standard|16oz cone mills(Click!)

 

 

 

 

それではまた。お店で会いましょう。