Le Laboureur(ル・ラブルール)のVeston (Natural wool)

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「紙の記念日」だそうです。

昔、茨城県の高萩市には巨大な製紙工場がありまして、

今はそりゃもう軍艦島かというくらいの廃墟となっております。

特撮のメッカでもありますね。

営業マン時代は、サボってボケ~っとその廃墟のデカい煙突を眺めてるのが好きだったなあ。

浅草のおばけ煙突(こち亀で知った)もそんな感じだったんでしょうか。

というわけで、先日のお休みに行ってきたのはそんな南千住からも近いこちらへ。

新しくできた「すみだ北斎美術館」!!!

まずはじっくりと茨城県出身の妹島和世さんが手掛けた建築を楽しみます。

そして2フロアに渡る北斎巡り。

先日訪れた国芳・国貞展で、浮世絵はポップアートだということが分かりました。

同じ浮世絵でも、時代が微妙に違う北斎。

国芳がファンタジックな画風なら、北斎はマンガに例えられるかな~。

俗っぽくてね、良いんです!

開館したばかりなので土日は混んでそうだね。

平日でしたが、じっちゃんばっちゃんで賑わってました!日本のシニアは元気だね!すごい!

 

そして最寄りの両国駅と北斎美術館の中間にある大江戸博物館では、こんなのも発見。

なんと、浅草寺の旧本堂の屋根を復元したもの。

堂々と卍が掲げられていたんですね。

第二次大戦以前は、インディアンジュエリーにも使われていたし。不思議だよなぁ。

ちなみに、漢字の「万」という文字は卍からきているそうです。

それが最も高価な日本の通貨になっているのも興味深いですね。

 

 

 

 

じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】Le Laboureur(ル・ラブルール)

【アイテム】Veston

【価格】¥32,184-(税込)

【コメント】

今季もル・ラブルールから届いたカバーオール・Veston。

昨年より取扱いを始めたこちらのブランドですが、まあボチボチ好評ですかね。

なかなか野暮ったくて、本当に洋服が好きな人しかまだ見てない気がします。

もうみんな知ってるかな~と思ったんですけどね。

既に大手セレクトでもやってたし、4年ほど前にジュンヤワタナベともコラボってるし。

 

ではなんでウチの店が今更取扱いを始めたかっていうと、理由は2点。

 

1つは、円安による価格の高騰で、ヨーロッパから入ってくる何もかもがほとんど値上げ。

そもそもワークウェアであることを考えると、もっと手軽に着てほしい。

お客様視点として考えて納得できる価格でないと。

 

2つめの理由は、このブランドへの再評価。

今までルラブルールを日本に入れてた会社が、ライセンス事業に移行しようとした際、

ブランド側がそれを嫌がり手を引き、日本への流通が一旦止まったそうです。

もちろんそれは、自分達のブランド名で自分達の知らない服が作られてしまうことへの反発でしょう。

儲けることが目的ではなく、それだけ自分達が作る服に信念を持っているのだなということに、

非常に感銘を受けました。

 

ライセンスにした方がブランド側も楽に金が入ってくるし、

作る方も生産国を工賃の安い国に移して、売れそうな服をしれ~っと売れば楽に儲かるし、

そしてそれを知らずに買ってしまう方が殆どなのですが、

それでみんながハッピーになるなら・・・・・ってホントにそれでいいのでしょうか!?

 

まあ良いか悪いかは置いといて、儲けだけに走ると良い物はどんどん減っていくのは事実です。

なぜなら、往々にして良い物は手間がかかります。イコールそれはコストがかさむのです。

利益を追求するとコストは削減されていきます。だから良い物は無くなってしまうんです。

ざっくりとですが、この10年、私が洋服や靴を通して見て来た傾向です。

 

ルラブルールの方たちも、もしかしたらそれを分かっているのかもしれません。

自分達の作る物にプライドを持ち、そしてそれを後世に伝えていくために。

 

と、前置きは長くなりましたが、まずはブランド説明からですかね。

もうブランドタグからすごいですよ!!!


Le Laboureurは、創業者であるプリモ・ゼランティが50代前半の時に、

ブルゴーニュ地方にあるディゴワンという街で1956年に設立されました。

古い農夫の作業服からインスピレーションを得て、地元・ブルゴーニュの原材料と

高品質な素材を使用し、作られています。

現在は2代目のジャン・シャルルが受け継ぎ、自社工場での生産を貫いています。


 

プリントではなく刺繍ですからね!すごいですよ!

もちろんすごいのはタグだけじゃありません!

ブランド説明にもある通り、ここは自社工場での縫製だけでなく、

生地もフランス製のものを使用することにこだわっているところにあります。

昨今、フランス国内のミル(生地工場)がどんどん閉鎖しています。

故に、Made in Franceの生地を安定して入手することは難しくなってきており、

本当の意味でのMade in Franceというのは珍しくなってきています。

もしかすると、小規模メーカーだからこそできるのかもしれませんね。

 

そんな貴重な生地ですが、今回はモールスキンではなくコチラの素材でオーダーしました。

 

フランス製のウール100%生地。

この生地が素晴らしすぎて、今回もモールスキン生地はお休み。

別注というほどdiariesのために作られたものでありませんが、お店ごとに生地を変えられるので、プチ別注とでも考えてください。

あまり売っている店はないと思います。

 

そしてまずはこの生地の説明から。

色は2色ございますが、実はこのウールは化学処理を施していない未染色のウールを使用しています。

その為、ウール本来の保温性を持ち非常に軽くて暖かいのが特徴。

 

もうdiariesが大好きなやつですね!!!

そしてこの保温性ならば冬のアウターとして十分機能します。

 

さらにもう一つ。

このウールは、フランスのOuessant(ウェサン島)で育てられた羊から採れたウールを使用しているんだそう。

Ouessant島とはフランス最西端?にある、ブルターニュ地方からさらに大西洋に突き出た島の名前。

某超有名ボーダーカットソーの定番アイテムの名前でもありますね!ウェッソン!

 

で、実は以上の情報は、商品が届いた後に知った情報でした。

オーダーした半年前には知らなかったこと・・・

 

でもやっぱ俺見る目あるんだよなーーー!!!と自画自賛!www

 

本当はこんな理由からでした。

このバタ臭いというか古臭い生地の風合いがたまらなく好き。

なぜなら、1950年代頃のアメリカのマッキノウジャケットに使われるようなメルトン生地に似ているから。

こんな生地がまだフランスで作られていたというのと、

フランスのワークブランドなのに、ヴィンテージのフィルソンのような重厚感を持っているから。

 

足して2で割ると、ゴリゴリの生地なのにフランスの洒脱なテイストが利いた絶妙な立ち位置のカバーオールに仕上がっていました。

 

だから着てみると、いつものフレンチワークではなく、アメリカ物とも合わせたくなるんです。

Hat/Westerlind (Felt hat) ¥21,384-

Shirt/INDIVIDUALIZED SHIRT (Regatta oxford BD) ¥25,920-

Tee/Le minor by DAILY WARDROBE INDUSTRY (7days series) ¥12,960-

Pants/M-65 -dead stock from 1967- ¥10,584-

Shoes/Rossi Boots (Endura work boots) ¥30,024-

 

殆どMade in USA物と合わせているのに、全く違和感がありません!

 

そして今度はゴリゴリのフレンチワークでもいきましょう!

ま、もう鉄板ですね。

 

そして1つ面白い話があります。

実はこのラブルールは、日本からのオーダーを嫌がっています。

というのはオーダー内容が細かすぎるから。あと納期も。

例えば別注をかけようとしても、そこは頑固一徹を貫くラブルール。

デザインを一切変えてくれません。

だから生地を変えるしかできない。

だけど、その生地はラブルールにしか見つけられないような特別な生地だったりします。

 

 

といいつつも、ラブルールはたまにこんなことをします。

割と勝手にボタンの色を変えてきます。

だけどさすがにこれは派手だよな~と思ったのか、

地味な黒い替えボタンもつけてくれています。

だからこの替えボタンはブラウンにしか付いていません。ボタンの分だけ、数百円得した気分になります。

個人的には、第2ボタンまたは一番下のボタンだけ赤にして、他を黒に変えちゃうというのも面白いかな~なんて。

 

 

いや~でもほんと、素朴でカッコイイふつーーーーのカバーオールです!

最高にかっこいいでしょ!

 

 

 

 

それではまた。お店で会いましょう。