インディアンジュエリーフェア開催いたします!
12月19日(火)※平日開催※
ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「音の日」だそうです。
音は英語でSoundかもしれないけど、音楽寄りの音でいうとToneとかいいですね。
というわけで、
たまに思い出したように聞きたくなるTone。
最初、アーティスト名をナタリーインブルガリアって勘違いしてたやつ。
俺はこの時二十歳。ちょうど20年前。
若い頃聞いてた曲を聴きたいんだけど、どうにも流れた月日を振り返ってしまうので半分辛いね!
その点だけは服が音楽に勝るところもしれないね~。
例えばウチの服とかは20年経っても古くならないし、
その時だけでなく、色んな思いを背負って着て暮らしていけるから。
じゃ、商品紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】SANDERS(サンダース)
【アイテム】Straight Tip Oxford Shoes -special order for diaries-
【価格】¥52,920-(税込)
【コメント】
まあそれなりに、小さな個人店にしては靴の扱いが随分と多いんじゃないかなと自分でも思ってるわけですが、
そんなお店なので12月に入っても、まだまだ靴の紹介は続くわけです。
今季もまあえげつない靴のラインナップだったとは思いますが、
本日ご紹介する靴は、別注のせいで数が(ウチにとっては)えげつないことになってしまいましたよ。
それでは詳しく見ていきましょう。
初めて取り扱うブランドですので、まずはブランド紹介からどうぞ。
Sanders & Sanders Ltd.は1873年にウィリアム・サンダースとトーマス・サンダースの兄弟によってラシュデンに設立された、
約135年の歴史を持つ、靴の聖地ノーサンプトン最後の実力メーカーです。
会社はファミリー・マネジメントの第4世代中で、90人以上の職人を雇っています。
現在では生産機械と高度なコンピュータ制御システムに補足されていますが、
伝統的なグッドイヤーウェルト製法は現在でも引き継がれ素材へのこだわりは今でも変わらず、天然素材のパーツをほとんどに使用しています。
その証として、イギリスの靴業界の分野としては僅かなメーカーにしか与えられていないIS09002のAssurance認可を取得しています。
商品はイギリス市場に供給するのと同様に、30以上の国と地域に輸出しています。
日本へは2006AWより本格的に導入となります。
特にSanders Uniform Footwear Collectionは世界中の多くの警察、Military、およびSecurity用のシューズとして採用されているコレクションとして有名です。
また、イギリス国防総省(MOD)向けに供給されるレザーシューズ(UK製)のほとんどがSanders製で(非常に大きな利権です)
ファクトリーの約50%をその製造ラインとして割当てられています。
その為、自社コレクションは他のノーザンプトンのメーカーと同様のグッドイヤーウエルト製法と天然素材を使用しても製造コストが抑えられ、
コストパフォーマンスに優れた伝統的なMade in EnglandのShoesを製造できるのがSanders最大の魅力です。
というブランド。
というか、ほとんどの方がご存じですよね???
ようやくというか、今更というか!?www
正直、僕自身もそのように思っていたので、diariesらしくサンダースを取り扱うにはどうしたらいいかな~とずっと考えてました。
ちなみに、diariesを設立する前から展示会で見てきたので、8年間ずっとどうしようか考えていたわけです。
で、じゃあなんでサンダースを?ということになるわけですが、
これまで扱ってきた黒のオックスフォードシューズが、どんどん扱えなくなったり値上げしたりで、
素材なり価格なりが一番良い時にセレクトしちゃうと、ちょっとでも妥協しないとならなくなる場合もあり、
そうなると、売れると分かっていてもウチのお客様にはお勧めできないな~というわけで、
最近は黒のオーソドックスな短靴が用意できなかったわけです。
そして黒の短靴というのは、これ以上ないくらい実用的なアイテムであるわけですから、
作りも価格も実用的でなければならないというのが命題であると考えます。
そこで実用的=Utilityなブランドは?と改めて考えてみました。
国内外を問わず、いろんなブランドが候補に挙がりましたが、
お客様からアドバイスをいただいたのと、「最もわがままを言いやすかった」サンダースに白羽の矢が立ちましたよ!!!!!w
(Y崎さん、ありがとうございます!!!)
すいません!ここまでひっぱっといて!
まあ作りは間違いないのは、8年間見てきてますし!
では、どんな相談をしたかというと?
「5万円以下で、最も素晴らしい靴を」とお願いして作ってもらいました。
なので別注ということになるのですが、デザインは丸投げです!!!
革だけは指定して、形はふわっとした希望を伝えただけの「丸投げ別注」!www
それが今回届いた靴です。
いや~箱を開けるまでドキドキしたー!
そして蓋を開けた瞬間、固まりましたよ・・・これはすごい靴が届いたぞ、とね。
まずは革。
サンダースといえば?日本ではガラスレザーですが、今回はカーフをご用意させていただきました!
何もしてないのにこのツヤツヤ光る革!いいですね!
そしていつものサンダースといえば、ストレートチップも人気がありますが、
こちらはミリタリーラストではないため、ストレートチップのステッチは3本ではなく2本です。
そして木型も特別なやつ。
ラスト(木型)は14〇〇2というタイプで、本国イギリスのサンダースのラインナップでもみかけない、
ドレスコレクション用の木型を使用しています。
トゥ(つま先)から流れるようなラインと、光が反射してるあたりで少~しだけエッジが立っているのがポイントですね。
そして今回のオーダーは、diaries史上最もフォーマルな靴となりました。
内羽根のストレートチップです。
これ以上はもう、オペラパンプスとかエナメルのどフォーマルな靴くらいになってしまいます。
この内羽根×ストレートチップであれば、冠婚葬祭からビジネスまで、最も幅広く使える実用的な靴だと思います。
以前この手の靴でいうと、White and coの靴を別注で作りましたが、あの時は外羽根でしたね。
でもあれから、これまた別注のQuilpを内羽根で履いてみて、そのカッコよさに今更気づき、
フォーマル寄りのやつも履いてみたいなと思い、今回は内羽根といたしました。
そしてここまでが私の別注ポイント。
ここからは、言ってもないのにサンダースが勝手にやってくれたことです。
まずはこちら。
なんと!?カラス仕上げ!!!!!
このように靴底を真っ黒に塗って仕上げることをカラス仕上げといいます。(半カラというのもあり。)
できるだけフォーマルを狙ってくれたようです。
そしてソール周りでもう1か所。
丸コバ!!!
グッドイヤーウェルトのコバの角が、丸く削られているのがお分かりいただけますでしょうか?
これはね~、製品にしてからの加工になるので、アッパー部分を削らないようにコバを削るのは大変な作業なんです。
まさかここまでやってくれるとは驚きました。
と同時に、サンダースに頼んでよかったな・・・と。
またこの丸コバの意味は、マッケイ製法と比べるとボリュームがあるグッドイヤーウェルトを、
コバを削ることでできるだけシャープに見せることができます。つまりドレス寄りということです。
そして先ほどのカラス仕上げが活きてきます。
丸コバにすることで、靴の裏も少しだけ見えてしまうことから、
カラス仕上げにして靴の裏が見えても真っ黒になるようにしたんでしょうね。
ちなみに、サンダースからはVeveled(ヴェヴェルド)と言われてますが、
これをヴェヴェルドを書いてしまうと、革靴原理主義の方から怒られそうなのでやめときます。
でもこの理由を見ると、ヴェヴェルドウエストと半カラの組み合わせは、なるほどといった感じですね。
(マニアックな話ですいません。)
あとこの細かいところもいいですよね!
あ、これ不良品ではないですからね!
ヒールの内側の角だけ削ってあるやつ。ディテールの名前はしりません。
これがあると、「ちゃんとしてんな~」って思いますね。
この意味は、パンツの裾をひっかけないようにするためとか、
もう片方の革靴に傷がつかないようになどとも言われています。
俺も結構あるんですけど、革靴のかかとの内側に、擦ったような跡って付きませんか?
もう片方の足で蹴っちゃってるんですけど、これやってると軽減されてんのかな?
そして最後に内側。
なんか知らないですけど、見慣れたサンダースのロゴの下に、Flexible Comfort Insole by PORONという文字が。
どうやらインソールが入ってるようです。
このPORONソールそいうものがどういうものかといいますと、
「ロジャースイノアックコーポレーションが生産する、高密度で極めて微細かつ均一なセル構造で、
優れた衝撃吸収性能を持つマイクロポリマーシートを使った高機能ウレタンフォームです。」
と、いただいた資料にはありました。
実際に足を通してみると、ジャストフィットのドレスシューズに入ってても、薄くて気にならないのがいいですね。
当店だと以前よりSpencoのインソールを取り扱ってますが、あれより断然薄いです。
でもクッション性はすごいっていう。
またお客様に聞いたのが、マウンテンバイクのエルボーパッドや、軍物のグローブにも使われているみたいです。
SpencoよりSKYDEXに近い感じですかね。
また実際に履いてみると、PORONのせいか木型のせいかは知りませんが、
土踏まずのアーチのフィットもなかなかでした。
というわけで、早速履いてます。
ビジネス用には間違いないですね。
ストレートチップの方が、磨きやすくて便利です。とりあえずキャップの部分だけ光らせとけば良く見えるので。
そうそう、この革靴をカジュアルに合わせるのはおかしいんですか?という質問をよくいただきます。
これに関しては、な~~~~~んの問題もありません!
普通に細身のパンツに合わせてもらえれば普通にカッコイイです。もうカッコイイだけです!
ひとまず合わせるなら、WORKERSのチノパンかLot802ジーンズがお勧めですね。
でもその場合、
ちょっとだけでいいので靴下にこだわってあげると、ものすごくオシャレ度が上がるのでお勧めですよ!
最後に、革から用意してもらって別注で作ってもらったということで結構な数をオーダーしないといけず、
その分サイズは6(24.5㎝)~10H(29㎝)までご用意しました!
個人店では考えられないサイズ展開じゃないかと思います。頑張ったよ俺。
また次回オーダーするかどうかは分からないし、またこの条件で作ってくれるかもわからないので、
なるべくお早めにお願いしますね。
➡Sanders|Straight Tip Oxford Shoes -exclusive for diaries-|Black
それではまた。お店で会いましょう。