移転のため、一時閉店致します。

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「いちごの日」だそうです。

さっき移転先のお店に顔出したら、なぜかイチゴ屋さんが手伝ってくれてました!w

というわけで、diariesは本日で(移転のため)一旦閉店致します。

最後の最後までご来店いただき、本当にありがとうございます。


こんなにたくさんのお客様に愛されてたなんて、思ってもいませんでした。

最後じゃないのに、「今のdiariesで何か買っておきたい」とか、

「写真撮ってっていいですか?」とか、「目に焼き付けておこう」とか。

ちょっと泣きそうです。

だってね、俺にとっては問題だらけの店だったんですよ。

言っても「しょせん仕事」なので、経営者として店舗に関する問題を挙げ、

その課題解決をクリアするための移転なんです。

と、一生懸命冷静に、冷静にって、考えている自分もいるけど、

お客様の熱い思いに当てられて、感極まっている自分もいるみたい。

だって本当に苦労したもんな~~~~~~~、この店。




思えばdiariesを立ち上げたのは2009年9月。今から9年と4か月前のこと。

洋服への愛と希望と勇気を胸に歩み出しました。

あれから本当に色々あった。ありすぎたよ。

正直その殆どが辛い思い出。




始めた頃は、週にジーンズが1点しか売れない時もあってね、

一週間で8500円の売上。



お客様が来なくて来なくてどうしようもなくて、

たまにお客様が来ると緊張して、吃音症がひどくなっちゃって。

吃るのが嫌なので、お客様が来ない時は誰もいないお店で、

一人で「いらっしゃいませ」を連呼してた。

悔しくて悔しくて涙が出たね。



10月の土浦市花火大会の時。

もしかしたら花火大会の帰りにお客様がくるかもしれないと思い、

花火の音を遠くに聞きながら夜の10時まで店を開けてました。

今思えば、もちろん誰も来るはずがないのにね!



自分が良いと思って作ってもらった木の扉なんだけど、

できあがったら外から店内の様子が全然見えない!

店を作ってみてやっと気づいたんです。「失敗だった」と。

これじゃお客様が入りにくいから、冬もずっと扉を開けてました。

真冬の店内の温度は外と同じ10度以下。お客様も可哀そうでしょ。

そして店の中にいるのに、足の指がしもやけになったんですよ。

風呂桶にお湯を溜めて、痛痒い指を一生懸命揉んでたね。

その時のしもやけの跡は、今も親指に残ってます。



開店1周年、2周年、3周年を迎えても、2人でする打ち上げはファミレスしか行けなくて、

初めはガスト、次はサイゼ、その次に行ったデニーズは思ったより高くて、

席に案内されたけど頼めなくて帰った。なんとかココスには入れました。




とてもじゃないけど誰にも話せないよね。(今話してるけど!)

俺はオシャレなセレクトショップのオーナーなんだもん。www

いつもお客様の前では笑顔を絶やさず、優雅な暮らしを演じなければならなかった。

たとえ貯金を使い果たし、結婚式を挙げるためのお金を使い込み、

それでも足りず3つの銀行からお金を借り、それを返すために

3つの消費者金融から借りる多重債務者でもね。



一般企業だったら1年で撤退だし、独立するにしても、

3年で目が出なかったらさっさと辞めた方がいいんですよ。

でもね、頭では分かっていたけど、どうしても諦めきれないし、このままでは悔しいし。

自分の人生のみならず、妻まで巻きこんでしまったから、

辞めるに辞められない自分がいたんです。



さっき「経営者として」なんて書いたけど、どう考えても経営者失格。

いや、家庭を犠牲にしている時点で、人間失格と言っていいですね。



結果、辛い時代が5年続きました。出口の見えない5年。

気分転換にフルマラソンを始めた頃もちょうどその頃。

出口の見えないレースを走るより、

ゴールがある=終わりがあるレースを走る方がよっぽど楽だったね。



いや~ヤバいわ。

恨み節しか出てこない。

ホントにね~、初めの頃は世界の全てが敵に見えました。

この世の全てと戦ってた。孤軍奮闘しながらブログで叫んでたようなもんです。

そんなブログも写真や文をパクられたりしてね。

何やっても上手く行かなくて、ずっと怒ってた気がします。

すごくダサいでしょう?洋服屋のオーナーとしても。人間としても。



しかしそんな地獄の中で、唯一の救いは「お客様」だったんですね。

どんな辛い時でも、お客様がいる時は純粋に洋服のことだけを考えられました。

だって俺は洋服が好きでお店を開いたからね、色んな人を服について話したいじゃない。

いや、話すだけならTwitterでやってろって話だけど、

やっぱり自分がセレクトしたものをプレゼンしてさ、

買ってもらえること=認めれらた瞬間なのね。

それで言うと、しょせん金のかかる承認欲求を満たすためってことになるから、

ある意味SNSと変わらないけどさ、

でも現実で認められた瞬間てのは、何物にも替え難い喜びなんです!!!!!




だから絶対やめたくないわけよ、「お店」ってのはね。





だからもっとお店を素晴らしい場所にしたくて、移転することにしました。

お客様にも、もっともっとdiariesを楽しんで欲しいので。

ぶっちゃけ今のままじゃ狭くてね。試着室も鏡も足りないし。

店内に4,5人いらっしゃったらすれ違うのもやっとだし、

このままじゃお客様に失礼かなと思って。

都内の店だったらそんな店もいいけど、茨城だからこそ広さを活かした空間で楽しんでもらいたい。



もちろん、「もうちょっと有名になってもいいんじゃないの?」とも思ってますよ!w

でもさ、前のdiariesを知っていれば、「俺前から知ってるよ~」っていう

あの妙な優越感に浸れる気持ちってあるじゃないですか?

インディーズバンドがメジャーデビューするような。

あれをウチのお店でも味わってほしいです!




ホントお店って元気玉みたいなもので、みなさんの力を少しづつ集めてやっています。

店主なんてのはたいした存在ではなくて、きっかけを作っただけ。

確かに最初のdiariesは自分のために始めました。

しかし次のDIARIESは、これまで支えてくれたお客様のために

新たに作り直したと言っても過言ではありません。

(ちょっと押しつけがましいかな?)

でも本当のことなので、何度でも言わせていただきます。

次のお店は、このブログをご覧いただいている1人1人が、

みんな楽しめるように作りました。

是非ともご期待ください。



そうそう。

移転を発表してから、「diaries変わっちゃうの?」というご心配の声を多く頂戴しております。

本当にありがたいお言葉です!

その答えはと言いますと、「変わる部分と変わらない部分がある」としか言えません。

まず変わる部分は、当然ながら内装ですね!

今のお店に飽きたからでもなく、もっとお客様が見やすいように。

さらには、俺の大好きな洋服たちを、もっとカッコよく見せたくて!



次に変わらない部分。

それはもう自分ですね。

冒頭のような苦労話を書いちゃうようダサさは変わりません!

というか変えようがありません!!!w

器用にできない分、ブレないのがウチの良さかなと思ってます!

なのでセレクトも変わりません!むしろパワーアップしていきますよ!





尚、新しいお店の場所などは、後日発表させていただきます!!!




それではまた。お店で会いましょう。(←この結び、なんとなく分かったでしょ?)