ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「3分間電話の日」だそうです。
そうそう、昨日ご紹介したフードコート・Foodhallenの隣には、ジーンズメーカーもあります。
以前ポパイにも載ってた気がします。
ここでは、好きなデニムで好きなジーンズを作れる(んだと思うけどどうなんでしょ?)
どんな生地があるのかなと見ていたら、
当店でも取り扱いのある某ブランドのジャケットで使われているインディゴツイストドリル生地もありました!
なるほど勉強になります!
ちなみにここでは、
ワンちゃんもデニムの上でお昼寝。
とにかくオランダの人はジーンズが大好き。(多分ね。デンハムとかもあるし。)
そしてアムステルダムで一番大きいセレクトショップのショーウィンドウでも、
ジーンズとともに日本の国旗が飾られてるくらい!!!!!誇らしいです。
もちろん中を見たくなるでしょ?
そしたらなんと!?!?!?ベルベルジン・藤原氏と、SMILEY@水戸の川又さんが作ったあの501本が売ってました!!!!!すげー!
ちなみに隣には藤原ヒロシ氏の本も並んでましたよ!
店員さんも、ウチらが日本人だと分かるとやたらフレンドリーでした。
何気にオランダと日本て距離が近いのかもね!
江戸時代にはオランダの蘭学からヨーロッパのことを学び、医療の進展にも大きく寄与したし。
オランダを代表する焼き物・ロイヤルデルフトも、ルーツをたどると古伊万里になるし。
ネコも好きだし。
オランダで見つけたネコジュース。これ日本だとどこに売ってんの?
じゃ、商品紹介です。
この流れであれば、日本のジーンズを紹介しないわけにはいきませんね!
ドウゾ!
【ブランド】WORKERS(ワーカーズ)
【アイテム】Lot. 801 Straight Jeans & Lot. 802 Slim Tapered Jeans
【価格】¥19,440-(税込)
【コメント】
今季も届きましてサイズが揃いました!!!
ワーカーズが糸から作った本当のオリジナルジーンズ!
お客様の言葉を借りるならば「狂気じみた」ジーンズとなっております。
狂気じみた・・・言い得て妙でございますが、その理由は私が思うに2点。
まずは1点目。
このジーンズがリリースされる前の1年間、ワーカーズからはジーンズがリリースされていませんでした。
これがどういうことか分かりますか?
日本人が楽しむファッションにおいて、ジーンズは欠かせません。
ファストファッションからハイブランドまで、ジーンズが無い売り場があるでしょうか?
それくらい欠かせないアイテム。
そしてそんな必須アイテムを展開しないということは、売り上げを落とすことにもなりかねないんです。
ブランド存続のリスクさえも負っているというわけ。
更にワーカーズはアメカジブランド。
ジーンズをリリースしないアメカジブランドなんて、聞いたことありません。
しかし、本日ご紹介するジーンズの為に、ジーンズのリリースをお休みをしました。
納得のいくものを作るためだけに。
妥協を許さないという言葉では言い表せない程のこだわりだと思います。
まさに狂気じみた行動。
そして2点目。
納得のいく物を作ろうと考えている内に、なんとアメリカへ渡って、綿花の選別からこのジーンズ作りは始まりました。
そのストーリーは、こちらの冊子に書いてあるのですが、
要約すると、一般的に「オリジナルファブリック」とかブランド独自の生地で作ってますと謳われる服も、
実際はデザイナーがこういう生地にしたいという希望を出し、そこから原料や糸を決めるのは生地屋の仕事になりますが、
ワーカーズはこだわるあまりにテネシー州メンフィスまで足を運び、商社どころか農家(ファーマー)にすら会ってきたこと。
きっとその思いが、この表紙の綿花にも表れているんだと思います。
読み物としても面白いので、是非ご覧になっていただきたい。
ここで言っておきますが、ワーカーズはジーンズメーカーではありません。
しかし、ワーカーズほどの規模でここまでやっているブランドが他にありますでしょうか?
ジャケット・シャツ・バッグ・ネクタイ、その他にも様々なアイテムを作っています。それも全て自社企画で。
アメリカに行っている間は、そのすべての企画が止まります。ここでもリスクを負っているんです。
これを狂気と言わずになんと呼べばいいのでしょう。
このようにして、原綿を輸入することから始まり、紡績し、ピュアインディゴによるロープ染めを施し、
パターンを起こし縫製部分ごとに使用するミシンを考え、やっと届いたジーンズなんです。
さらには今年、Workersではこのジーンズを安定的に販売するため、自分でジーンズ専用の倉庫を作ってしまったとのこと!
というのは、インディゴは置いているだけでも色が変化してしまうため、ワインさながら光や温度を管理しなければならないのです。
そしこここまでやるということは、Workersがある限り、このジーンズを作り続けるという気迫の表れでもあるんですね。
いやもうホントなんて言うかね。このブランドを扱っていてよかったと思える瞬間です。
こんなに自分とこの服を好きな人ってなかなか出会えませんよ。
もちろん私も、diariesの商品はどれも好きですけどね。
こういう人から買いたいと思うのは、私もお客様も一緒だと思います。
それでは詳しく見ていきましょう。
シルエットが2種類あるので、まずはストレートのLot.801から。
王道中の王道。ベーシックに余計な説明はいらないかな?
フラッシャーのデザインも、ジーンズ好きには嬉しいディテール。
読むと、WORKERSのロゴの上に「リベットが隠されているよ」と書いてあるのが分かりますか?
これが隠しリベットね。
やっぱり隠しリベットは、1940~50年代のジーンズを象徴するヴィンテージディテールですよ。
そしてこの写真だけでも、萌えるポイントが他にもあります。
ウエストバンド部分の、上がシングルステッチで下がチェーンステッチのところとか。
あとこのVステッチにもくぅ~~~っときますねー!
気になる耳は赤ミミではなく青ミミかと思いきやそのどちらでもなく、さらに一歩踏み込んでいます!!!
青は青ですが、厳密に言うとなんとインディゴブルーのセルビッジ!
もちろんコインポケットも。
またこの写真もよく見ると、リベットから生地が飛び出しているのが分かりますか?
これも打ち抜きリベットと言われる立派なヴィンテージディテールなんです。
他にも、場所によって糸の番手(太さ)を変えていたり。もちろんそれはデザインではなく、強度を持たせるという理由から。
そのおかげで、パッカリングやアタリなどの経年変化が楽しめる要因にもなっています。
お次は細みシルエットのLot.802です。
こちらはジャケットスタイルがはまりそう。
801の写真と比べて、靴を参考にしてみてください。
801はややボリュームあるALDENのバリーラストを合わせてみました。
対してこちらは、シャープがVチップを合わせています。参考までに。
そしてモデルが違えば、フラッシャーのデザインも違ってきます。
ご覧の通り、こちらは隠しリベットではなく、バータック(カンヌキ留)と書かれています。
シルエットで選ぶか、ディテールで選ぶかって感じですかね?
現代的な細身のシルエットで、ヴィンテージディテールを盛り込むのもどうかといったところなのでしょう。
それでも素材は同じキバタ(生機)デニム。
防縮加工や毛羽を取らず、生の機=生機(キバタ)のデニムを使用したジーンズなんです。
ここまでかけば、もう色落ちが気になるでしょ?
先日、このジーンズの買い替えをしていただいたお客様がいらっしゃったのですが、
実はその時に、履かなくなる方のジーンズをご寄付いただきました!!!!!(K埼さん、ありがとうございます!)
どうぞご覧ください。
ヒゲやハチノスはそんな出てないんだけど・・・とおっしゃてましたが、イイ!これが良いんです!
私もここ10年くらいは、いかにもタテ落ちを狙ったムラ糸素材や、やりすぎた加工ジーンズばかりで辟易してたので、
このレギュラーほどのっぺりせず、でもやり過ぎてないヴィンテージ感、つまり理想的な自然な色落ちが素晴らしいと思いました!
それにしてもいい感じに色落ちしてるので、どうやって履いたのかを聞いてみたのですが、
特に気を付けたことはなく、あ、でも割と頻繁に洗濯はしたとのことです。
ホントかな~?って思うくらい、良い色落ちだわ。
キャタピラって言うんですか?このミミが左右に綺麗に広がってアタリが出るやつ。
俺全然こんな風にできないんですけど!絶対どこかでミミが片側に寄っちゃうんですけど!
またこの今風のアタリがいいですね!
携帯落ち!
履いている人のことがちょっとだけ分かる。ジーンズって楽しんです。
ちなみにWorkersのジーンズのパッチは、現在紙パッチへと移行中。
レザーパッチは少なくなってきております。
このレザーも、よりヴィンテージぽくしたくて火で炙ってジャーキー状にしたいところだけどグッと我慢ですかね!?
そしてジーンズのクオリティと同じくらい感動したのが、この部分にありました。
これね、なんと裾上げしてるんです!
この頃のWorkersのジーンズのレングスは長めの34インチ設定。ほとんどの人が裾上げしてるはずです。
でね、このジーンズはワンウォッシュしているので、ウォッシュ後に裾上げもしても、ここまで裾に凹凸が生まれないはず。
そう思っておりました。
しかし裾上げをしても、Workersさんが納品してくれた時とできるだけ同じ状態で履いてほしいので、
チェーンステッチを希望される方は、柏のGOEMON(Click!)さんのところでユニオンスペシャル43200G通称「ダルマ」での裾上げをお勧めしています。
Workersさんも、裾の縫製はこれと同じミシンで縫っているのですが、
まさかワンウォッシュした後に裾上げをしても、こんなに裾にアタリが出るもんかと、正直驚きなのでございます!!!!!
これがゴエモンさんの腕なのか、ミシンのおかげなのか、誰がやってもこうなるのかは分かりません。
がしかし、この事実がある以上、私は自信を持って柏のGOEMONをお勧めさせていただきます。
そして裾上げでお世話になった後は、今度はリペアをしてみてください。
ハッキリ言って、リペアも一味違いますよ!
私もその〇〇性に、思わず上手いっ!膝を打ちましたから!
作る人、売る人、買う人、直す人、
オランダ人もアメリカ人も日本人も、
みんなジーンズが好きなんですね!
それではまた。お店で会いましょう。