ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「コラムの日」だそうです。
毎年震災の事はブログには書かないようにしておりましたが、今年はちょっと書こうかな。
やっと、7年前に借りた事業用資金を返すことができました。
数字的には、ようやく「震災の影響を払拭できた」といったところでしょうか。
でもよく見ると「ご融資日」は2011年の2月28日。
というのは、お店を開いて1年経ったもののお客様は来ないし売り上げも上がらず、
滞納する家賃、遅れがちな取引先への支払い、そして開業資金を返済するためにまた借り入れを行うという、分かりやすい自転車操業。
この負のスパイラルから脱するため、まだ借り入れができるうちに借りてリセットすべく、融資を受けたのです。
額は約1年分の運転資金。
まだトンネルの出口は見えないけれど、歩き続ければいつかは光が見えてくるはず。
そんな希望的観測でしかお店を経営することができませんでした。
しかし融資を受けた10日後、震災が起こります。
お金を借りたタイミングでこんなことが起こるなんて、俺の経営感覚もまんざらでもないな。
と、ポジティブなのかバカなのかそんなことしか考えることがなく放心状態のまま時は過ぎ、
気が付けば1年分の運転資金は僅か2か月で尽きました。
その後も借りては返し借りては返しを繰り返し、もう銀行からは融資を受けることができなくなり、ついには消費者金融へ。
その日の内に借りて金を払わないといけないので、最も早いカードローンを探し、土浦にある某銀行の中のテレビ電話で審査。
もうね、泣きましたよ。カメラの前で。悔しくて悔しくて、涙をこらえることができず。
今思うと担当者が可哀そうですね!www
まあそんなこともありつつ、震災当時の借金をようやく先月返し終わることができました!!!
なのでやっとスタートラインに立てたって感じですかね。
あ、でもご安心下さい。4軒ある借金のうち1つが返し終わっただけなので、まだあと3軒で数百万の借入金がございます!!!
返し終わるまでは死に物狂いで頑張り続けますので、まだまだこの店は面白いのではないでしょうか!?
それでは本日は、そんな苦楽を共にしてきた思い入れのあるアイテムのご紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】Yarmo(ヤーモ)
【アイテム】Drivers Jacket
【価格】¥19,440-(税込)
【コメント】
ウチの店の原点とも言うべきジャケットです。
(2015年を除いて)8年半前のオープン当時より取り扱っているジャケット。
改めて見ると初心に戻れますね~。
それこそdiareisが今よりもっとマイナーでどん底で、悔し涙を流しながら地獄のような日々を過ごしていた頃から
ずっと支え続けてきてくれて、苦楽を共にしてきたアイテムです。
今までこのジャケットを通して色んなことがあったな~。と思わせてくれるアイテム。
まあ私のそんな思いは置いといて、改めて詳しくご紹介していきましょう。
改めまして、ヤーモのドライバーズジャケットです。
いたって普通のただのワークジャケットになります。
ウエストの絞りもなければ、袖の作りが前振りでもありません。
カッティングは至ってまっすぐ。ローコストで簡素に作ったただの羽織り物。
かろうじてダーツらしきものが、わきの下に見て取れます。
テーラードジャケットではなく、ワークジャケットと呼んでます。
なので写真のように襟を立てればカバーオールに、襟を寝かせればジャケットに。
そのシンプルさは普遍性というものを感じさせるに十分でした。
古くも新しくもない。それが普遍であり不変。つまりこれ以上ない定番だということ。
いつ見ても、いつ着てもいい。
でもそれだけだと、ただの安心を求めた無難なファッションになってしまう。
ファッションに安心は禁物。時には胸が高まる高揚感も必要。
だからこそ、レイヤード(重ね着)で様々な表情を見せてくれるこういったシンプルアイテムは、
全ての洋服好きのワードローブに在って然るべきではないかと思う。
そんな思いで毎シーズンご用意してきたのがこのドライバーズジャケット。
ちなみにドライバーズという名前なのは、バスの運転手が着ていたジャケットが元になっているからドライバーズという名前が付いているそうです。
特徴としては袖が長いこと。
運転手(ドライバー)がハンドルを握った状態で、ちょうどいい袖の長さになるよう、袖を長くとっています。
ですので、着るとほとんどの方が袖は余ります。
そのまま着用していただいてもいいのですが、袖をまくって着てもOK。
そのため、袖口だけ裏地が付いています。
ワークジャケットなので、基本的には裏地無し。表地の1枚仕立てとなっています。
バサッと羽織る感じがいいですね。
Tシャツ、シャツ、スウェット、ニットなど、様々なアイテムの上に羽織ってレイヤードを楽しんでください。
またルーツがユニフォームということで、それらしいディテールも。
例えば胸ポケットの中には隠しペンポケット。
シンプルとは手を抜くことではありません。洗練されているということです。
例えばアメリカ物のワークジャケットだったらペンポケットが外に付くか、ステッチがバッチリ外まで見えてしまいそうなので、
なんというか奥ゆかしいところがヨーロッパのワークウェアらしくて面白いですね。
ちなみに、同じイギリスのワークウェアで、1960年代のデッドストックのジャケットがまだあるのですが、
その胸ポケットも全く同じ構造でした。
昔からあるディテールなんですね~!
そして今回の素材はベーシックにハリのあるツイル。
特にネイビーの方は、フレンチワークぽいインクブルーのような色で、ヨーロピアンワークウェアのいいとこどりアイテムとなってます。
「まだファッション初心者なんだけど、ジャケット着てみたいんだよね。」という方には、まず最初にオススメするアイテムです。
でもそれなりに玄人?の私でも、いまだに袖を通すアイテムでもあります。
それだけ懐が深くて飽きないジャケットです。
それではまた。お店で会いましょう。