※6/12(木)・6/18(水)・6/19(木)・6/26(木)は、休店日とさせていただきます。
※夜は閑散としてるので、当面の間18:30閉店です。(割と19時まではいます。お電話いただければ待ちます!)
※今後のイベント日程は以下。
6月下旬にOLD TOWN(11月納品予定)のオーダー会
7月中旬に1ST PAT-RN(25SS)のオーダー会
8月中旬にLOUNGE ACT(25SS&FW)のオーダー会
12月にアンティークウォッチフェア
※つくばロックフェスのチケット販売中!
早くも今年最後のOLD TOWNオーダー会の開催が決定しました。
OLD TOWNのインスタ、ご覧いただいてたりしますでしょうか?
前回のオーダー分は、ちゃんと間違いなく届いていますし、淡々と服作りは行っているようですが、
突然自分たちが持っている生地を販売したりするなど、活動終了を連想させる動きも見られます。
僕にとっても毎回の投稿が気が気じゃなくて、心臓に悪いのであまり見ないようにしています。笑
OLD TOWNのHPの方でも、トップページには商品ページは無く、2024年までに個人オーダーは終了してしまったとの表記が。
過去の活動を記録したGallaries(Click!)を眺めていると、
もうこの時間は戻らないんだなと泣きそうになります。(イタグレも出て来たりするし!)
そのGallariesの最初の動画の中で気づいたことがあります。
1992年にイングランド北東部に居を構え、活動を開始したOLD TOWNですが、
Holtという町にショップ兼アトリエを構えた時、そのお店のショーウィンドウには以下の3つのワードが描かれていました。
Practical(実用的)・Plain(簡素)・Playful(遊び心)
彼らの哲学なんでしょう。OLD TOWNの3Pってところですね。
これは奇しくもモダンブリテンの立役者・テレンスコンランの哲学、
Plain・Simple・Useful(無駄なくシンプルで機能的)にも通じるものがあり、
OLD TOWNもまた、ファッションを通して確立したModern British Clothesの極みとも言えると思います。
彼らが作る服は日常に溶け込み、共に暮らすことでその服の良さに気づき、また生活の満足感をもたらします。
決して特別ではない日常の服。
しかし、OLD TOWNの哲学「Practical・Plain・Playful」を貫き通した結果、
誰も真似することができない孤高の存在になってしまったのです。
OLD TOWNとともに暮らす日常を、少しでも多くの方と過ごせて行けたらと思います。
OLD TOWN order exhibition
6月21日(土)~6月29日(日)12:00~18:30
※オーダー後のキャンセルは不可。デポジットとして、1着につき1万円頂戴致します。商品到着時に残金をお支払いいただきます。
※生地の調達が難しい場合、予告なく生産キャンセルされることがございます。その場合は返金致します。
ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「梅の日」だそうです。
わが家でも夏に飲むため梅シロップを漬け始めました。
昨年、一瓶では足りなかったので今年はニ瓶で。
一つは定番の南高梅、二つ目は茨城産(水戸?)の梅。
でね、ビックリしたのが茨城の梅の生産量。なんと、全国18位!?
ちなみに納豆の消費量も、茨城は2位!
中途半端ランキングだったら間違いなく1位だろうな。いやそれも6位くらいなのかも。
そんな茨城県はつくば市にあります、これまた中途半端にオサレなセレクトショップDIARIESでございますが、
本日もお付き合いの程よろしくお願いいたします。
じゃ、商品紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】Handwerker(ハンドベーカー)
【アイテム】Wide Trousers
【価格】¥29,700‐
【コメント】
いや~こちらも待った待った。数か月遅れでやっと届いた商品です。
といってもパッと見た感じでは、あれ?いつものハンドベーカーのワイドパンツだよね?と思うかもしれません。
正直言うとそれで合ってます。
毎シーズン素材違いで発売され、また非常にお勧めしたいので毎シーズン出れば必ずセレクトするアイテムです。
ただし、今回使用する素材は「本当は毎シーズン定番として発売したかったけど、4年ぶりに復活した生地」で作られたものになります。
早速ですがご覧いただきましょう、それがこの生地です。
といっても写真ではなかなか伝わらないのですが、日本が誇る明治生まれの伝説の生地とでも言っておきましょうか。
名前を「備前壱号」と言います。究極の平織り生地の一つだと思っています。
備前壱号は、今から100年前の明治時代に、学生服用に開発された綿100%のキャンバス生地であり、毎日の着用に耐えうる非常に丈夫な生地です。
ヨコ糸を限界まで入れる高密度設計、また低速で織機を動かしながらでないと作れず、
さらには原料の綿からにじみ出る油で、火事になりそうなこともあるなど、非常に生産に手間のかかる生地であるため、いつしか作られなくなってしまいました。
しかし、それを見事復活させたのは、株式会社タケヤリ。
タケヤリは明治21年にこの地に創業し、時代の移り変わりと共に、帆船の帆、トラックの幌、
ワークウエア、トートバッグなど、時代に合わせて帆布を作り続けて来た帆布専門のメーカーです。
しかしそのタケヤリも2022年に廃業。現在では、同じ倉敷にある丸進工業が備前壱号の製造を受け継いでいます。
今回使用している備前壱号の特徴としては、レピア織機を使用していること。
ヨコ糸にコーマ糸という少し光沢感のある糸を使用していること。
また織り上げる際は無糊で織られており、打ち込みがよいことが特徴(打ち込み本数が多い)です。
さらに晒し加工を施し、生成りの色を残したまま洗い晒しの風合いを出しています。
高密度のおかげで、帆布というザラザラしたイメージからは遠く離れた、非常にサラサラした肌触りが特長です。
また着て洗ってを繰り返すほどに馴染んでいく様は、帆布らしい質感とも言えます。
という生地になります。
実は私も初めて備前壱号を手にしたのは、2021年春夏のcomm.arch.のパンツでした。
これがもう素晴らしい肌触りでしてね、さらに育てるのが楽しくて穿きまくっています。
ガシガシ穿いて適当に洗ってを繰り返し、硬さは取れてくるけどコシは残っています。
見た目もこの通り、細かい毛羽立ちがサラサラとして肌触りになり、見た目の表情もまるでレザーのシボのような細かい凹凸。
この時、備前壱号をDIARIESでも定番アイテムにしたいと思ったのですが、comm.arch.ではその後使われることはありませんでした。
今にして思えば備前壱号を作っていた㈱タケヤリは倒産してしまったのでしょう。
それを知らず、備前壱号を継続的に使っているブランドは無いものか?と探している内に、僕はHandwerkerの存在を知りました。
するとたまたま同じタイミングで、Handwerkerから新規お取引の案内が送られてきたのです。
なんという偶然か。
すぐさまアポを取り、展示会に訪れた時に聞いたのが、「備前壱号は今は作られていないが、復活に向けて動いている」という情報でした。
あれから3年。
やっと相見えることができました!!!!!
復活した備前壱号!(左が私物で、右が商品です)
店頭に私物の備前壱号を置いてあるので、触ってご覧いただけます!
ワシワシと生地を触ってみれば文明開化の音がしますよ!!!
Handwerkerの展示会でも、備前壱号の生機が飾ってあります。その存在感は、もはやアート。
綿そのものの油分が絞り出されてしまうくらい高密度なヨコ糸もすごいですが、
タテ糸の量もエゲツないんじゃないの!?!?!?
そんな備前壱号で作られた、定番のワイドトラウザーズ。
お尻が大きく見えてしまうワイドパンツの難点を改良して、横からのシルエットにこだわって作ったパンツ。
股上は深めで腰回りのフィットが良く、またご覧の通りサイドシームは湾曲しており、太いだけのパンツではございません。
太目のパンツにチャレンジしてみたい方に、是非ともお勧めしたいパンツです。
また、小柄な方もちゃんと穿きこなせるワイドパンツというのも。
みんなビックリするんですよね、腰回りのフィットの良さと、自分でもワイドパンツを穿きこなせるんだということに!!!
前から見るとワンタックトラウザーズのようなスッキリした印象。
しかし後ろから見ると、バックルバックとステッチワークの効いたワークウェアのようなディテールが特徴です。
このバックルバックに、四角く大きいポケット。直線的なカッティングが多いのが好みです!
ちなみにウエストの紙タグは、付けたままでも取り外してもOKです。
この素材、ジーンズのウエストについているアレと同じ素材です。いわゆる「紙パッチ」ってやつ。
なので、付けたまま着て洗ってを繰り返し、だんだん摩耗してきてプリントが落ち、経年変化を楽しむのも良し。
職場で穿く予定がある方は、ちょっとコレが付いているとカジュアルすぎるかな?という時には、糸キリハサミで生地を傷めないように取り外してください。
チャコールは、ガシガシ穿いて経年変化を楽しんで欲しいです。
生成りの方は個人的に思い入れのある色なので、メンズサイズ(Lまで)ご用意致しました。
Handwerkerは、物によっては男性が着用してもOKです。
少しでも長く、作り続けられるといいな。備前壱号。
それではまた、お店で会いましょう。