※夜の自粛中につき、当面の間18:30閉店です。(割と19時まではいます。)
※コロナ対策実施中です。
※年末年始営業日程
12/30(水) 18:00閉店
12/31(木)~1/2(土) 休店日
1/3(日)より当面の間は予約制にて営業
ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「シャンソンの日」だそうです。
美輪明宏のシャンソンを紅白歌合戦の定番にしてください。
大晦日はシャンソン。元旦は新春シャンソンショー。(言いたいだけ。いや言えない。)
押し売り半額セール
題字:つくば食堂花店主(http://www.tsukuba-hana.net/)
期間:1/3(日)~1/20(水)
時間:12:00~19:00(1時間ごとの予約制)
ちょっと変なセールを開催します。
セール内容は全品半額。
でも売る物は私が決めます。
洋服屋として、本当に買ってほしい物を独断と偏見で選びます。
もちろん買うか買わないかはあなた次第です。
ご自身で欲しい物は、定価でお買い求めください。
「○○が欲しい」と言われたら、それとは違う物を提案するでしょう。
でもその代わりに、あなたの洋服に対する好みや価値観が広がって、
もっともっと洋服が楽しめるようになることを期待しています。
世の中がとんでもないことになってしまったので、
とんでもない売り方があってもいいんじゃないでしょうか?
私の押し売り、是非ともお楽しみください。
〈注意事項〉
※セールはご予約制となります。他のお客様はいらっしゃいません。ガチンコの買い物をしましょう!
※押し売りと言えど、買いたくなければ買わなくて結構です。購入後の返品は不可。
※ご予約は、メール・電話・インスタのDMにて受け付けております。先着順とさせていただきます。
※予約時間は、12:00/13:00/14:00/15:00/16:00/17:00/18:00よりお選びください。
※ご予約は1人1回までです。買い物は1時間まで。後でやっぱりセール価格で買いたいってのは無しです!
※ご来店できない遠方の方もご相談ください。ZOOMとかやります。
※コロナ対策にご協力ください。マスク着用・検温・アルコール消毒など。
というわけで、お客様をはじめお取引先様、同業者様からも多くの反応をいただいております!
しかし!割と思いつきで見切り発車してしまったので、冷静になった今ちょっと後悔!www
プレッシャーしか感じません!痩せそう!
まあ~でもね、こんな時代だからこそ、こんなバカな企画があってもいいよね?
笑ってやってください!
じゃ、商品紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】Joseph MALINGE(ジョセフ・マランジュ)
【アイテム】Chasse
【価格】¥81,400-(税込)
【コメント】
年の瀬に大物。
またまたとんでもない革靴が現れました。しかもフランスから!
良い革靴って難しいですよね?売れている革靴が決して良いとは言えないし、
何を持って良いとするかも、その人によって異なるから厄介。
じゃあDIARIESでは?となると、なんて言ったらいいんですかね~?
「ウケる!」靴かな?www
これまでもそうだったでしょ。
色々ありえないことが起きるグリズリーブーツもウケるでしょ?
ラッセルモカシンも2.5ヴァンプとか言うしかなくてウケる。
YUKETENのAvanicoも、2年くらいで売れなくなってきてウケる。(ワラエナイ)
あ、そうそう。今季もクイルプはオーダーしてたのですが、
やはりコロナで遅れてしまい、春ごろに作ってもらえそうです。
形が独特で面倒くさいみたいで、最後の最後ですね!ウケる!!!
でもそういうウケるというかクセのあるアイテムって、いきなり消えますからね。
存在が許されなかったように。
難しいですね。
でも結局は履く人の気持ちが上がるかどうか。
みんながうらやむブランドを身に着けて満足するか、コスパを極めたアイテムで悦に入るか、
僕はどちらでもなく、自分だけがクスッとする(=ウケる)物が好きです。
ずっとそういう目線で選んできたので、もはや変えられませんね。
本日ご紹介する靴も、まさにそれ。
作り、立ち位置、別注具合、すべて微妙デス!!!!!
前置きが長くなりましたが、詳しく見ていきましょう。
とその前に、まずはブランド説明からどうぞ。
MALINGE家の長きにわたる挑戦の第一歩は、130年前にまで遡ります。
現当主の曽祖父・Joseph MALINGE(ジョセフ・マランジュ)は、
フランス西部・トゥルランドリーの街で、木製のクロッグ製作を生業として暮らしていました。
1889年に勤めていた工場を引き継ぎ、BOTTIER POLIANEを設立。
その頃から、フルレザーシューズの生産も始めます。
Josephの息子に工場を任せられるようになると、ビスポークシューズを中心に乗馬ブーツなども手掛ける、
ハンドソーンのシューメーカーへと形を変えていきました。
彼らの作るシューズは、その頑強な作りと計算され尽くした快適なフィッティングで、広く知られるようになります。
現当主の父親である3代目に引き継がれる頃には、ビスポーク事業と並行して既成靴の生産を行います。
そして1986年、創業者・Josephと同じ名を持つ4代目現当主の手により、
社名も新たにSARL CHAUSSURES CUIR MICHIGANとし、
創業者と現当主の名前を冠したブランド「JOSEPH MALINGE」を本格的に始動させます。
4世代100年以上に渡り培われてきたノウハウ、工場設備、タンナーとの友好関係など、
いずれも一朝一夕で得られるものではなく、Josephにとってかけがえのない財産であり残すべき遺産でもあります。
トゥルランドリーにある工場で所有する機械の一部は、とても古い物です。
現在では入手できないようなものをメンテナンスを繰り返して利用しています。
十分に整備・調整された機械は今でも最前線で稼働しており、
これらの装置は、近代的な機械では再現することのできない味を製品にもたらします。
それらの機械を駆使した製靴技法も多岐に渡り、ノルウィージャン、グッドイヤー、ブレイク等
様々なウェルトで多様なデザインに対応しています。
同時にスキンステッチなど、極めて職人的な手作業にも対応する技術力も併せ持ちます。
また代々続いてきた靴職人としての膨大な量のアーカイブは、
多様なスタイルの製作にも適応可能なノウハウとして蓄積されており、
おかげで非常に柔軟性に富んだ生産背景を実現しています。
タンナーとの結びつきも強く、デュプイ、アノネイ、デジェルマン、アース、レミーキャリアットなどの
フレンチタンナーを中心に、デザインや用途に応じて最適な素材を取りそろえることができます。
というブランドです。
まだこんな靴ブランドがあったのか!?と驚きを隠せませんね!
それもそのはず、実はこのマランジュはこれまで靴のOEMとして、
靴の生産を請け負う形での運営が強かったように思います。
その中でも代表的なのが、CORTHAY(コルテ)のOEM。
コルテといえば、ベルルッティ・オーベルシー・JMウエストンと並び評されるフランス靴四天王?wの一角。
90年代のコルテ創業当初は、オーダーメイドしか作っておりませんでしたが、
2001年にプレタポルテ(既成靴)ラインをスタート。
しかしこのコルテ、本格的すぎて既成靴を作る機械設備を十分に用意してなかったそうです。
そこでフランス国内で「出し縫い」ができる腕の良い靴製造業者を探したところ、
白羽の矢が立ったのがこのJoseph MALINGE(ジョセフ・マランジュ)というわけ。
ですが数年前に、コルテもさすがにミシンなどの設備投資を行ったのか、
マランジュとの契約が切れてしまいました。
そんなこともあり、いよいよJoseph MALINGEも
自社ブランドを強めていかねばならなくなったのかもしれませんね。
それでは詳しく見ていきましょう。
これはまた、惚れ惚れする存在感。
特に当店では、これまでUチップの定番靴が無かったので願ったりかなったりです。
また一つ、当店のシューズラインナップのピースがカチッとハマりました。
Uチップ(しかもスキンステッチ!)は基本カジュアルなので、できるだけ遊びがあるデザインが良いと思ってました。
にしてもこの靴は遊び過ぎですけど!www
ご覧くださいよ。ノルウィージャンウェルト製法な上にダブルステッチ!
だけど?
まさかの革底!?!?!?
違和感ありまくりですね!www
何が違和感かって?
そもそもノルウィージャンウェルトってのは、元は登山靴を作る時に行われる製法で、
剛性と防水性に富んでいます。
イメージ的には、ワークブーツならグッドイヤー製法、マウンテンブーツならノルウィージャンがいいね!って感じ。
なので、防水性を高めたのに革底ってのはナンセンスなんですね!www
しかもヒドゥンチャネルまでやってくれちゃってるし!
ここにね、さっきのダブルステッチが隠れてるんですよ。
と、このように、あらゆる技術がてんこ盛り。盛り過ぎたUチップシューズが誕生しました。
して、なぜ当店でこのナンセンスな靴を取り扱ったのかと、
それは「マランジュというブランドを知ってもらうため」です。
アレもできるよ!コレもできるよ!そんなフランスの靴ブランドがあるんだよ!
というのを1足で表現したい。そうしたら破天荒な靴が出来上がってしまったのです!www
ま、破天荒というわりには、決して奇を衒ったふうもなく、渋いでしょ?
で、極めつけはアッパーの革がデュプイ社のボックスカーフってことですかねー!
デュプイ社というのは、1948年に創業したフランスにあるボックスカーフ専門のタンナーで、
エルメスに最高級のボックスカーフを供給していたことで名が知られるようになりましたね。
なのでもうとことんフランスな靴なんです!!!!!
ご覧ください!この革の輝きを!
手入れすれば、もっと輝きが増すことでしょう。
そうそう、実はこのデュプイのボックスカーフをベースに、パティーヌ仕上げまでしてもらってます。
パティーヌってのは手作業で色を塗り重ねていく染色方法です。
もちろんベルルッティとかコルテみたいなパティーヌではなく、
手作業でちょっとムラを出したくらいです。
なので、Uチップの部分がちょっと濃くなってるかな?
パラブーツやウエストンみたいなノペっとした風合いにはしたくなかったので。
これはハイシャインなどを行わず、ブラッシングだけでツヤツヤにしていきたいですね!
と書いている間に、残り1足となってしまいました。
でも春(GW前後かな?)にも同じ物が届く予定なので、どうぞお楽しみに。
それではまた。お店で会いましょう。