Russell Moccasin(ラッセルモカシン) のRegatta Boat Shoe -triple vamp-

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ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「図書館記念日」だそうです。

ありがとう昭和!さようなら平成!

あ、昭和好きなんで。すいません。

いやでもまあ、平成10年くらいまでって昭和感あるし。

平成ってやっぱ2000年以降って感じじゃない?

というわけで、平成最後のコーディネートはこんな感じでした!

Jacket/Filson Italy

Shirt/Individualized Shirts

Pants/Blauer

Shoes/Alden

ワードローブの中で、平成で買った最も古い服で合わせました。

どれも15~20年前に買ったやつばかり。

体型というスタイルは変わっても、洋服のスタイルは全然変わりません。

てか進歩してない!?

守りのファッション!最高でしょ?守りは最大の攻め!wwwww

でもワードローブに残り続ける服っていいなと思うんです。

決してレアでもなく、オークションで高く売れるわけでもなく、

持っているからって羨ましがられるものでもないんだけど、

「これはちょっと捨てられないよな。」って思わせてくれる服。

diariesのセレクトは、そんな目線で選んでます。

今までも、これからも。





じゃ、商品紹介です。

平成最後の商品紹介は、大変お世話になったコチラ。

【ブランド】Russell Moccasin(ラッセルモカシン)

【アイテム】 Regatta Boat Shoe -triple vamp-

【価格】¥92,880-(税込)

【コメント】

diariesの平成時代を象徴するアイテムかな~?

なんでかっていうと、ブログを毎日書き始めて、初めて検索ワードでトップに表示されたアイテムだから。

そして文章や画像を同業者にパクられるようになって、やっと服屋として認められたかな?っていうのと、

こりゃどうにかせんといかんねということで、HPにお金をかけて変えないといけなくなったから。

ラッセルモカシンの取り扱いを始めたのも、一つのターニングポイントだったんじゃないかな~と思うわけです。



また、これまで続けてきたラッセルモカシンですが、

次回からは万単位の値上げが決まっているので、さすがに厳しいです。

なので、トリプルヴァンプが入荷するのはこれで最後になるかもしれません。

平成最後で入荷も最後の(予定の)トリプルヴァンプ。



それではまずはブランド説明からどうぞ。


Russel Moccasin(ラッセルモカシン)は、1898 年にアメリカのウィスコンシン州に設立。

創業者のWill Russell氏が、森林伐採作業を行うきこりのために、

ハンドメイドでブーツを作ったのが始まりでした。

そのクオリティーは、すぐに他のハンター達にも評価されるようになり、ラッセル社の評判が広がります。

その後、1920 年代に加わった Bill Gustin 氏の手腕により、

現在の製品群に近い幅広いラインアップが開発・生産されるようになりました。

設立から 100 年以上たった現在でも、昔とまったく変わらない製法で、

少数の熟練した職人によりすべての靴が作られています。

もちろん、ラスト(靴型)の制作、皮の裁断から縫製にいたるまでの全工程が手作業で行われています。

また自分達が作るモカシンシューズに誇りを持って

「True Moccasin Construction」(=真のモカシン構造)と呼んでいます。


これこれ、この説明ですよ。後悔しているの。

「True Moccasin Construction」(=真のモカシン構造)

真のモカシン構造って!?www

ダサくてまるでセンスを感じない直訳。

今だったらそのままトゥルーモカシンってカタカナ表記するけど、

当時はいつお店がつぶれるか分からなかったので、必死でした。

まさかこのまま広まっちゃうとは・・・



それはさておき、商品説明に戻りましょう。

これまでdiariesは、ラッセルモカシンのセレクトは、

トリプルヴァンプかダブルヴァンプしか取り扱ってきませんでした。

なぜならラッセルしかやってない、オンリーワンの作りだから。



しかし、そのヴァンプが廃番になってしまったんです・・・・・



だけどなぜかdiariesには、廃番となってしまってもう作ってないはずの

トリプルヴァンプが新しく届いている・・・


実はちょっとした裏技がありまして、詳しくは企業秘密なのでここでは申し上げられないのですが、

(あ、もちろん店頭でならちゃんとご説明しますよ!お気軽に!)

この「Regatta Boat Shoe」というモデルに限り、今のところはトリプルヴァンプで作れるらしいのです!!!

とはいえ、ラッセルモカシン側がトリプルヴァンプを初めとした、生産が非効率なアイテムは減らしていくという

経営方針は変わらないままなので、「今のところは」と言わせていただきます。



さらに個人的にはラッセルモカシンの立ち位置って、オンリーワンどころか「孤高の存在」という気がします。

それには何点か理由があるんですが、先ずはモカシンに誇りを持ったブランドというところ。

ラッセルモカシンって、厳密に言うとワークブーツではなく、飽くまでもアウトドアブーツの部類に入ると思うんです。

例えるならレッドウイングよりもダナーに近い存在。

だけどダナーみたいにハイテク素材に走らないところが、ラッセルぽいなーと思うんです。

またモカシンシューズのメーカーだと、よく知られるミネトンカとかクオディ、J.L.クームス、アローモカシンなど

様々なブランドがありますが、どれもインディアンインディアンし過ぎてて、コーディネートが限定されてしまうんですね。

(ちなににクームスってのはこんなの。

SS木様が、なんとお父様から譲り受けたもの!

もう無いブランドだけに、見かけたら即ゲットしたい。)

さらにモカシンシューズって、日本人にとって馴染みが薄いのか濃いのかよく分からないところがあって、

このモカシン独特の縫い目が苦手だったり、おっさんくさいと言う方もいれば、

若いころ履いたけど、もう履かないよねとおっしゃる方もいます。

そんな中、モカシンにプライドを持って、ローテクな技術で作り続けるラッセルモカシンは、孤高の存在だなと思うんです。

そして、ラッセルが孤高の存在と思える、もう一つの理由はその製法。

キーワードは「ダブルヴァンプ」または「トリプルヴァンプ」。

ここからいきなりラッセルモカシンの核心に入ります。

先ずは、ラッセルモカシンの靴の中を見てください。

内側のレザーが、ぐるっと足を包み込むように貼られているのが分かりますか?単純に縫い目が見えません。

それでは次に、普通のモカシン(私物のQuoddy)の靴の中です。

普通はこうですよね?ヴァンプ(甲)と全体を包む2枚の革で構成されているのがモカシンですから。

(※Quoddyクオディだって、立派なモカシンシューズメーカーですよ!)まさにこの構造こそがラッセルモカシンの真骨頂だと思うんです!

ラッセルはこれらを「True Moccasin Construction」(=真のモカシン構造)と呼び、

自分たちの作るモカシンこそが、真実のモカシンなんだと言ってるんですね。

そして今回入荷してきたトリプルヴァンプは、その中でも最高峰の作りになっているんです!

ラッセルのホームページにはこんなイラストもあります。

左から、「シングルヴァンプ」「ダブルヴァンプ」「トリプルヴァンプ」。

シングルはよくあるモカシンですが、靴底が付いてるだけでも素晴らしいです。

で、次にダブルと来るんですが、本当はシングルヴァンプとダブルヴァンプの間に

「ダブルモカシン」っていうのもあるんですが、後ほど紹介するのでお待ちください。

ダブルヴァンプになると、足をぐるっと覆う革があるのが分かります。

さらにトリプルになると、ダブルのさらに外側に「モルデッドソール」という革が付くんですね。

なんでここまでやったかって、防水性と耐久性を高めるため。そんだけ。。。

HPを和訳して隅々まで呼んでも、それ以上の理由が見えて来ません。。。。。

でもたったそんな事までのために、ハイテク素材を使わずここまで頑張っちゃう、

不器用でちょっとおバカなアメリカがたまらなく好きなんですよ!!!

ぶっちゃけ!こんなに革を重ねたら重量も相当なものになるし、重いなんてのはアウトドアで致命的ですから!

だからラッセルモカシンファンの中には、トリプルヴァンプ派とダブルヴァンプ派がいるそうです。

確かに、軽さと耐久性のバランスはダブルヴァンプの方がいいかもね?

そうそう、展示会ではメーカーさんが分かり易くディテールを説明する為に、

大事な靴をぶった切ったサンプルがあるんです。

これがトリプルヴァンプの断面図。

ご覧の通り、革でグルッと足をカバー。柔らかく包み込まれる感覚です!

次がダブルヴァンプの断面図。

普通のモカシンの中に、もう一枚革がグルッと巻いてあります。

これが、ラッセルモカシンが「革の靴下を履いているよう」と表現される理由。

そしてダブルモカシンなるものもございます。

通常のモカシンの下部に、さらにもう一枚革が縫い付けられているのが分かりますか?

これがモルデッドソール。

実はこのダブルモカシンで作られた靴は、ぱっと見ではトリプルヴァンプと見分けがつきません。

たまに知らないで?騙されて?ダブルモカシンを買ってトリプルヴァンプを履いていると思い込んでいる人も見かけます。

そうならない為にも、このブログを書いているわけなんですけども。

で、ダブルモカシンとトリプルヴァンプを、内側を見ないで見た目で見分ける部分がここ。

ヴァンプとなる内貼りを縫い合わせている部分が、うっすらと浮き出るんです。俺はもうこれがないとダメ・・・

とまあ、以上がラッセルモカシンの魅力になります。

True Moccasin Constructionを称するラッセルモカシンの矜持ってわけです。






前置きが長くなりました。

以上を踏まえまして、今回入荷してきたラッセルモカシンは、diaries別注アイテムになります!!!!!

これがRegatta Boat Shoeです!

このレガッタボートシューは、海や川などのレジャー・スポーツシーンで使うことを考え作られたシューズ。

防水性を目的とすることから、この靴はトリプルヴァンプ構造となっており、

耐水性のあるクロムエクセルレザーを使用しています。

履き口が広めのデザインは、通気性を良くすることで濡れた足も乾きやすいように、

また使うシーンに合わせ、紐の締め具合でタイトフィットからルーズフィットまで調整できるように考えられています。

というものなのですが、別注を思い付いた理由をご説明します。

先ほどのレガッタボートシューの説明を読むと、

ラッセルモカシンが作ったいわゆる「デッキシューズ」だということが分かるかと思います。

デッキシューズであるということは、ブレザーなどややドレッシーな着こなしにも合うようにしたい。

その為には、前のままではちょっと野暮ったいね。

ということで、ワイズとソールをいじってみました。

当店は普段、Eワイズをオーダーすることが多いのですが、Dワイズにすることで、ややシャープな印象に。

この方がブレザーに合うかなと思って。

そしてソールはというと、

ビブラム社のものながら、あまり日本国内では流通してない「シルバトソール」を搭載しました。

理由は、いつも付いているビブラム2060ソールではワーク色が強すぎるのと、厚みがあるから。

それに比べ薄いながらも耐久性があること。さらにはヒールがしっかり付くのもポイントです。

革靴に寄せたってことですね。

全然ドレッシーじゃないじゃんと言われたらそれまでですが、

「クロムエクセルを使用したトリプルヴァンプ」という非常にボリュームのあるアッパーなので、

薄けりゃいいってもんでもなく、上とバランスが取れる下のソールが必要だったんです。

そして今回できあがったのが、こちらのラッセルモカシン・レガッタボートシューというわけ。

いや~~~そりゃもう満足してます!!!

デッキシューズなので、夏の間はショーツとの相性は間違いないです!

そして本来のコンセプト通り、ブレザーなどのドレスカジュアルでも合わせてほしい!

ああ・・・ワーク×ドレスという部分では、1ST PAT-RNにも合いそうだなあ。。。


そしてこのトゥルンとした内側!

トリプルバンプでしか味わえませんよ!(本当はダブルバンプでも味わえるけど!www)

そうそう。このライナー(内張り)の革ですが、前回と色が変わってしまいました。

以前はブラウンだったのですが、「ブラウンが無くなっちゃったから、

ナチュラルに変えといたわー!」って感じで、ラッセルが勝手に変えちゃいました!

一瞬冷や汗かいたけど、ナチュラルはナチュラルで50年代の革靴っぽくていいなと思ってます!



今回はオーダーから約1年で届きました。

平成に間に合ってよかったーーーーー!w




それではまた。

令和で会いましょう。