ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「はちみつの日」だそうです。
フジロックで見た「はちみつぱい」
日本のロックのレジェンドです。かっこよかった~。
先日カンブリア宮殿で見た石坂産業の社長もかっこよかった。
思わず「すげぇ」とつぶやいてしまうくらい。
もうすごい貫禄。大御所の女優さんや演歌歌手を軽く凌駕してました。
そして私の仕事柄、つい着ている服を見てしまうのですが、
これまたすごいなと思ったのが、仕事で着ている普通の作業服でテレビに出演されておりました。
自分の会社に誇りを持っているんだなぁと感銘を受けたのですが、
なんかその作業服がカッコいいんだよなあ。
着ている人がカッコいいからかなあと思ってよく見ると、胸に「Lee」のロゴが!?
まさかと思い調べてみると、本当にその石坂産業とLeeがコラボしておりました!!!
しかもこのコラボには伊勢谷友介さんのリバースプロジェクトが仕掛けたみたい。
良い仕事って、みんなが幸せになるんだねえ。
じゃ、商品紹介です。私もいい仕事しましょ。
ドウゾ!
【ブランド】Yarmo(ヤーモ)
【アイテム】Drivers Jacket
【価格】¥19,440-(税込)
【コメント】
なんということでしょう!ヤーモのドライバーズジャケットがdiariesに戻って参りました!
2年ぶりだよ!久しぶりじゃないか!バカ!
昨年は円安や原材料高騰により価格が大幅に上がってしまい取扱いを見送りましたが、
またいつものドライバーズジャケットに戻ったということで、再開させていただきました!
一昨日ご紹介したIndividualized Shirtやこのドライバーズジャケットは、diariesがオープン当初から一生懸命取り扱ってきた商品。
ウチの店の原点とも言うべきジャケットです。
改めて見ると初心に戻れますね~。
それこそdiareisが今よりもっとマイナーでどん底で、悔し涙を流しながら地獄のような日々を過ごしていた頃から
ずっと支え続けてきてくれて、苦楽を共にしてきたアイテムです。
今までこのジャケットを通して色んなことがあったな~。
そしてこれからはどんな接客ができるかな~と期待に胸を膨らませている真ん中モッコリ水曜日。
皆様はいかがおすごしでしょうか?
まあ私のそんな思いは置いといて、改めて詳しくご紹介していきましょう。
改めまして、ヤーモのドライバーズジャケットです。
いたって普通のただのワークジャケットになります。
ウエストの絞りもなければ、袖の作りが前振りでもありません。
カッティングは至ってまっすぐ。ローコストで簡素に作ったただの羽織り物。
しかし、そのシンプルさは普遍性というものを感じさせるには十分でした。
古くも新しくもない。それが普遍であり不変。つまりこれ以上ない定番だということ。
いつ見ても、いつ着てもいい。
でもそれだけだと、ただの安心を求めた無難なファッションになってしまう。
ファッションに安心は禁物。時には胸が高まる高揚感も必要。
だからこそ、レイヤード(重ね着)で様々な表情を見せてくれるこういったシンプルアイテムは、
全ての洋服好きのワードローブに在って然るべきではないかと思う。
そんあ思いで毎シーズンご用意してきたのがこのドライバーズジャケット。
テーラードジャケットではなく、ワークジャケットという部類になりますかね。
ドライバーズというのは、バスの運転手が着ていたジャケットが元になっているからドライバーズという名前が付いているそうです。
特徴としては袖が長いこと。
運転手(ドライバー)がハンドルを握った状態で、ちょうどいい袖の長さになるよう、袖を長くとっています。
ですので、着るとほとんどの方が袖は余ります。
そのまま着用していただいてもいいのですが、袖をまくって着てもOK。
そのため、袖口だけ裏地が付いています。
ワークジャケットなので、基本的には裏地無し。表地の1枚仕立て。
このバサッと羽織る感じがいいですね。
Tシャツ、シャツ、スウェット、ニットなど、様々なアイテムの上に羽織ってレイヤードを楽しんでください。
ルーツがユニフォームということで、それらしいディテールも。
胸ポケットの中には、ペンポケットが隠されてたりと、シンプルとは手を抜くことではないというのが伝わってきますね。
また例えばアメリカ物のワークジャケットだったらペンポケットが外に付くか、ステッチがバッチリ外まで見えてしまいそうなので、
なんというか奥ゆかしいところがヨーロッパのワークウェアらしくて面白いですね。
もう一つ、ワークジャケットのいいところ。
それは襟。
大抵ワークジャケットと名の付くものは、こうやって襟を寝かせるとジャケットらしくなり、
このように襟を立てるとカバーオールに変身します。
バサッとね。
そして生地も注目。
生地はワークウェアやミリタリーウェアに多く用いられるコットンサージを使用。
厚みがあり、着こむと味が出る一般的な素材です。
しかしちょっと一般的でないところが1つ。
この写真を見ると「左綾」というのが分かりますか?
生地の目が左上から右下へ流れているのが。
恐らく、皆様のお手元にある服は右綾が殆どのはず?
ちなみにデニムで言うと、基本的には右綾ですが、リーは左綾だったりします。
微妙に色落ちにも影響します。
しかし、このジャケットに関しては色落ちは殆ど関係ないですね。
ではなぜか。
実は糸を撚る向きと綾の向きが関係しています。
面倒なの詳しくは説明しませんが、これにより自然なストレッチ性が生まれます。
ストレッチ素材(ポリウレタン・エラスティック)などを混ぜなくても、動きやすくなるんです。
生地の方向を変える。たったそれだけでね。
洋服って面白いでしょ?
このようにして、ちょいちょい面白い事やってるのがヤーモのドライバーズジャケットなんです。
以上!
と言いたいところですが、(長いので・・・)皆さんもうお気づきでしょうか?
そうなんです。まさかのあのロゴがなぜかヤーモに・・・
CC41!?!?!?
まさか新品のアイテムでこれをご紹介する時が来るとは思いませんでした!
普通は古着屋さんのブログくらいでしか触れられませんし、そもそもその中でもマニアックなウンチクだし。
これでより多くの人に知れ渡り、今度は人気が出てヴィンテージの価格が上がるかと思うと面白いですね。
古着と新品の良い関係。
私が買いつけてきたヴィンテージのCC41も殆ど売れ残っているので、ムカつくから値上げしようっと!
というわけでCC41とは何かというと、、、
CC41とは、数字が表す通り1941年に始まり、それか約10年間設けられたレギュレーション(規制)のことなんです。
当時のイギリスは第二次世界大戦まっただ中。当然政府にもお金がなく、緊縮財政を強いられます。
そのような背景から、服や靴から家具に至るまで、身の回り品に設けられた規制。
それがCC41。ちなみにCCは「Controlled Commodity(=統制された商品)」。
これはそのCC41の規格を満たしていることを表すマークになります。
また衣服がどのように規制されたかというと、生地に使うウール・コットン・リネンの量(厚み)はもちろんのこと、
ボタンの数やプリーツやポケットの数を少なくしたり、靴でいえばヒールを低くしたり、
英国伝統のスーツですら、ジャケットのダブルブレストやパンツの裾をダブルにすることまで禁止されたそうです。
そしてまた、私はこのCC41のロゴデザインについても興味があります。
このロゴをデザインしたのはReginald Shippという人物だそう。
彼は当時、ロンドンにあるHargreaves Label Makersという会社に勤めており、そこでデザインを考えたそうです。
ここではCivilian Clothingの頭文字を取り、CCに。
そしてこのパックマンのようなCCは、欠けたチーズから思いついたそうです。
気になるのはロシア・アバンギャルドの影響が見られるということ。
ロシアアバンギャルドとは、1910年から1930年に旧ソ連で起こった芸術運動のこと。
代表作はコチラ。
フランツフェルディナンドの元ネタですね。
と少々話が逸れてしまいましたが、このCC41というロゴが付いている物は、
1941年から1951年までしか作られなかった大変希少なアイテムだというのを、ご理解いただけたかと思います。
そしてヤーモは、自分達の服が簡素でCC41時代の服とコンセプトが合うと考え、
またヤーモが100年以上もの間イギリス製にこだわるワークウェアブランドであるということから、
CC41の商標を公式に取得しました。
初めて見た時は、てっきり日本の会社が最近流行りのブランドビジネスに乗せた入れ知恵かと思い、やりやがったなと思ったんですが、
それを確認したらヤーモ自身で考えて動いたとのことで安心しました。
もしかしたら古着屋さんからは偽物呼ばわりされるかもしれないけど、
CC41がマニアックな人だけのものにしておくのは惜しいし、
私は私でちゃんとイギリスでCC41を買い付けしているし、
それを踏まえた上でこれはアリだと思っています。
まあ、これがナシだったらロッキーマウンテンもブラウンズビーチもナシになっちゃうよね!
というわけで2年ぶりのYarmoのDrivers Jacketは、私の想像をはるかに超えた出来で、
さらにCC41というオマケも付いてdiariesに華やかに帰ってまいりました!!!
みなさまどうぞこれからも、お付き合いのほどよろしくお願い致します!
それではまた。お店で会いましょう。