1ST PAT-RN(ファーストパターン)のLaboratorio

NEW ENGLAND SHIRT FAIR 開催中!!!

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「コーヒーの日」だそうです。

気づいた時には、時すでに遅し。

買えなかったで、、、このコーヒー。。。

KORNのコーヒー。KORN KOFFEE

しかも豆はイルガチェフェ。

コーンの雰囲気に合う、ダークな味だったのでしょうか?

あ~飲んでみたかった!!!また発売してくれないかな~~~!

 

 

じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】1ST PAT-RN(ファーストパターン)

【アイテム】Laboratorio

【価格】¥56,160-(税込)

【コメント】

いや、すいません。結果的にまたウソをついてしまいました!

昨シーズンの紹介で、このジャケットは生地がもう手に入らないため廃番になると書いたんです。

でも、どうにかならないかな~としつこくデザイナーのクリスティアーノにお願いしたところ、

このL1着だけ譲ってもらうことができました!!!!!ありがとう!

おそらく、個人的に持っておく予定だったアーカイヴなのかもしれない。ちょっと申し訳ない。

でもお客様のためという大義名分があれば何でもできます!(デザイナーに嫌われてない程度に。取引が続く程度ならね。)

 

というわけで、1着だけ入荷した大変貴重で個人的にもすごくお気に入りのジャケットです。

まずはブランド説明からどうぞ。


1ST PAT-RN(ファーストパターン)は、デザイナー・Cristiano Bertoにより、2011年に立ち上げられました。

ブランド名の由来は、ミリタリー用語として使われた”First Pattern”(=一番最初に作られるプロトタイプ)から来ています。

服作りのコンセプトは、シンプルでFundamental(=基本的、重要)なものであること。

洋服として普遍的な構造・品質・デザインを生み出し、生地や縫製にこだわり1着1着最高の服を作るために、大量生産も行いません。

 

デザインのインスピレーションは、主に「Civil」「Military」「Utility」などの機能美からきています。

また1ST PAT-RNの服は、糸や生地の生産から、ボタン・レーベル・タグ・加工や仕上げなど、全てがイタリアで行われており、

伝統的でシンプルなデザインと、オーセンティックなイタリアの工芸品とも呼べる物作りが組み合わせたいと考えています。

そして、デザイナー・Cristianoが”We must try to wear them, to understand.”と主張しているように、

1ST PAT-RNの本当の良さは、実際に着てみないと分からないことにあります。

長く大切に着て初めて分かる良さを教えてくれるような服作りが1ST PAT-RNの服です。

そこには、伝統的なイタリアの物作りを後世に継承していきたいという、Cristianoの思いがあふれ出ています。


というブランドです。

 

まあdiariesらしいかな。

当店のお客様に分かりやすく例えるなら、また誤解を承知で言うのならば「イタリアのTENDER」といったところでしょうか。

いや、それはこのファーストパターンに大変失礼ではあります。本当に申し訳ない。

 

しかし言い得て妙で、実はこの2つのブランドには共通点もあるんです。

どちらのブランドも、そんなに型数がありません。

ざっくり言うと、トップスが5型にボトムス5型程度。

そしてそれぞれのアイテムごとに2,3種類の素材を載せ替えることができる。

 

さらにです、例えばテンダーのウイリアムなんかは、デザイナーよりもセントマーチンの講師業としての立場が強いのですが、

ファーストパターンのクリスティアーノも、このブランドよりもイタリアのデザイナーを相手に、

コンサルやコーディネートを行う仕事を生業としています。

 

つまり、どちらのブランドも本当に好きな物しか作らず、また素材に徹底的にこだわります。

そして彼らは、当たり前のように自国生産にこだわります。

「俺の生まれ育った国は、こんなに素晴らしい物が作れるんだぞ。」という声が聞こえてくるようです。

 

そうなんです。ブランド説明に最後にも書いてありますが、

思いを込めて服を作るとね、溢れ出て来ちゃうんですよ。何かが・・・

 

それでは、詳しく見ていきましょう。

こちらはLaboratorio=研究室と名付けられたショールカラージャケット。

ファーストパターンでは、ブランド創設当時はOfficer Jacketという名前でリリースされ、年々進化を遂げ現在のスタイルに至る定番アイテム。

 

特徴としては、フレンチフィールドジャケットに使われていたショールカラーと、

(この第一ボタンと第二ボタンの配置が絶妙!)

 

ジャーマンワークジャケットの独特なポケットの配置と、

(胸ポケットの位置が・・・www)

 

イタリアンショップコートのバックベルトをミックスしたところにあります。

(バックベルトまたはピンチバックとも呼ばれているディテール。個人的に大好きなディテールです!でもあまり無い!

アクションプリーツと組み合わさればもう最強なんですけどね!俺だったらそれだけで買います!!!)

 

裏も非常に興味深いですね。

ジーンズではよくありますが、ジャケットのサイドシーム(横の縫い目)にセルヴィッジ(ミミ)を使うのはあまり見ません。

これはなんとEast European Military Workwearから採用したディテールだとか。

 

イースト・ヨーロピアン・ミリタリー・ワークウェア???

いったいどこの国の?ミリタリーなの?ワークなの?と、謎が謎を呼ぶディテールでございます!!!!!

まーカッコイイからいいでしょーーーーー!

 

また材料も素晴らしいですね。

ボタンは本水牛。

テーラードの洋服に使う本水牛ボタンです。もちろんイタリア製。

 

で、次は生地ですね。

この生地がまた素晴らしい。

ご覧の通りの藍染めなのですが、まずイタリアの藍染めなんてあまり聞いたことありません!

いやあるのかもしれないけど、私の琴線に触れる物がなかったので(何を偉そうに)スルーしてたかも?

そんなわけで、とにかく、個人的には今まで見たイタリアもののインディゴ製品の中では一番カッコいいと断言できます!!!

 

そしてこの生地がまた、想像を絶する代物でした。

 

まずはざっとウンチクを垂れ流します。


イタリア製で、60年代のPicanol Loomsを使って丁寧にゆっくりと織られた生地。

古いPicanol Loomsは希少で、Cristianoが一緒に働いているミルでは3台しかないそうです。

Warp (横糸)は『Baby Indigo』と呼んでいる彩度の低いヤーンが使われ、Weft (縦糸)にはダークインディゴのヤーンが使われています。

ダークインディゴの縦糸の方は、特殊な染め方で、横糸に比べるとあまり色落ちしないようになっています。

これらの特殊なヤーンを使うことによって、Cristianoが望んだ『Italian Workers Color』と彼が読んでいる鮮やかなブルーが実現しました。

出荷の際には、Raw(生)の状態で、Non-washed(ノンウォッシュ) / Non-treated(ノントリートメント)のままですので、

洗い方や着方によって、Fade (退色)、Strike(直線的な色落ち)、Crack(ひびのような不規則な色落ち)が起こります。

着る人の生活習慣や着た回数、着た場所など、様々なシーンでそれぞれ異なる表情にかわっていくのが楽しめますので、

自分だけの一着を育てることができます。


という情報をデザイナーさんからいただきました。

 

実際にどんな色落ちをするかというと、こんな感じなのですが。

1年やそこらじゃまだ分からないですね。

 

なのでデザイナー・クリスティアーノの私物をご覧ください。

見事なFade、Crack、Strikeなどの様々な色落ち。ヴィンテージも真っ青(文字通り!)の経年変化でございます!

 

そしてもう1点気になったのが、生地の織り。

デニムではないのがお分かりいただけますでしょうか?

こちらは「〇〇ー〇〇ツイル」という織りになっています。

デニムもツイルの1種ですが、綾目(ナナメの線)が出るのが特徴ですね。

しかし、このようなRAW(生)の生地だと、洗濯した後にねじれがでます。

 

おそらく、〇〇ー〇〇ツイルを採用したのは、ねじれを防止するためかと。

ねじれてしまっては、秀逸なパターンメイキングが台無しですからね。

ざっくり言うと、ブロークンツイルてのは何をブロークン(壊す)しているのかというと、その綾目。

綾目が左右双方向から入っています。ヘリンボーンをもっと細かくした感じ?

なので、一方向にねじれが出るわけではありません。

 

そして着心地も、その「秀逸なパターンメイキング」があればこそ。

さすがイタリア!サルトリアの国!そしてデザイナーのコンサルをしてるだけに、

ワークウェアのくせしてテーラリングの技術を取り入れ、見た目のフィット感の割に、ものすごく動きやすいです!

(さすがイタリアとか言ってるけど、イギリスでもさすがって言うくせにね。サヴィルロウだってあるんだし。笑)

 

とくに腕の上げ下げがものすごく楽です!

その秘密はこのガセット。

ちょうど二の腕の裏にあたる部分です。

この三角のガセットが素晴らしい役目を果たしています。

例えば良いスーツだったら、イセ込みしてたっぷりと生地を使う部分にあたるんだと思います。

ちなみにこちらも、ジャーマンワークウェアのディテールをアレンジしたものだとか。

 

ディテールといえば、このタグの縫い付けもニクイ!

わざわざ2種類のタグを用意して、さらに1つ1つのタグを縫い付けるわけではなく、

2つ重ねてから、その外側だけを縫っているんです。

これ結構面倒よ。でもワークウェアらしいディテールなんだよな~。

 

というわけで、ファーストパターンのラボラトリオインディゴジャケットの説明は以上・・・・

といきたいところなのですが、こちらもジャケットもあります!

【ブランド】1ST PAT-RN(ファーストパターン)

【アイテム】Workshop

【価格】¥56,160-(税込)

【コメント】

ん?なんかポケットの位置が違う???と気づいたあなたは正解。

こちらはラボラトリオのレディースバージョン。その名はワークショップというジャケット。

もちろん女性にも着てみてほしいという理由が1つ。

そしてもう一つ理由がありまして、メンズのXS相当も用意したかったから。

ファーストパターンの洋服は、日本人にとってはやや大きめ。

特にメンズではXSを作ってませんし、メンズでもS=日本人のMくらいになっちゃう。

ですが、diariesではXSのお客様も相当数いらっしゃいますので、なんとか楽しんでほしいという思いから。

なので、こちらのWorkshopは、サイズS=メンズXS サイズM=メンズSと考えてください。

 

若干デザインは異なりますが、逆にそれがデザインの奥深さを物語ります。

レディースだから、若干衿の丸みが強いよな~と思ったりもしましたが、

それより気になるのが第二ボタンのボタンホール。

その角度。

なんでだろうと思ったら?

衿を開いて着ると、ボタンホールが垂直になるからかー!というささやかな驚き。

 

ちなみにこちらは背中が2枚接ぎ。

またやや着丈が短くなっているので、ラボラトリオはカバーオールでしたが、

こちらはGジャンのように着ることができますね!

 

さらにセンターに縫い目が来たことによって、

このタグの縫製部分の色落ちなんかを想像しただけで悶絶しちゃいます!!!!!

 

ちなみにメンズのラボラトリオは、残るはMのみ。

そしてこちらのワークショップの方はSとMですが、

レディースのSとMになるので、メンズに直すとXSとS程度になります。

 

改めて言いますが、残念ながらこの生地で作られるのは最後になってしまうので、優先的にご検討くださいね。

 

個人的にはね、ずーっと待ってたんです。このような「ドレスワーク」のブランド。

テンダーもそうでしたが、このファーストパターンも10年に一度の衝撃と言えます。

じゃあ10年前はなんだったか。

私にとってはコレでした。

こちらは13,4年前に買った、SEIJI KUROKI(セイジクロキ)のリネンジャケット。

セイジクロキといえば、ものすごい高さの台襟を配したデュエボットーニでしょう。

日本人がやってるフランスのブランドでありながら、どこかイタリアぽさも感じるブランドでした。

気が付けば、手元に残っているセイジクロキのアイテムはこれだけ。

しかし、ずっと手放せないでいたのは事実。

やっとこのジャケットを休ませることができそうです。

Materiaux by Seiji Kuroki Paris(マテリオバイセイジクロキパリ)

古巣・ベイ○ルーズが展開してた伝説のショップ・マテリオ。好きなお店でした~

 

これでホントにホントの最後ですので、ぜひ!

 

 

それではまた。お店で会いましょう。