ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「大仏の日」だそうです。
まさに開眼。
turkというフライパンを手に入れてから、家でステーキを焼くのが上手になりましてね。
最近はタイマーで肉の焼き加減を測るのではなく、
目と耳で、つまり肉と対話をしながら肉を好みの焼き加減にすることを目指しています。
しかし、昨日久々に訪れたLa Stalla(ラ・スタッラ)では、
確実に肉の声が聞き取れている状態でしか焼きあげることが出来ないほどの、
完璧なステーキをいただくことができました!!!!!
しかもなんとあのキアニーナ牛!?
フィレンツェで食べたあの牛と同じでございます!ラッキーすぎる・・・・・
というわけで、ちょっと特別な日の特別なディナーをハイライトで。
アイヌネギこと行者ニンニクのキッシュ。散らしたのはカラスミ。
こんなパンチのあるキッシュ食べたことない。
名前は忘れたけど、野菜を別々の鍋で煮込んで常温に戻して、
とにかく野菜が凝縮された煮込み。
海外旅行などでの重要な野菜源となるリボリータのナポリ版?でしょうか。
ここまでインスタ映えない料理も今どき珍しい!www
でもこれぞスタッラという料理だと思います!
リゾットかと思いきや、パスタをおろし金でおろしたラサ。
真鯛のラサ。
辛みも加えられ、口の中で鯛が狂ったように踊りだす。
レッドホットタイラッサーズ。これはまた食べたい!レッタイ!
最近アパレル業界でも流行りだした自然派ワインも忘れずに!wwwww
2年前くらいから急にみんな言い始めました。ビオワイン!ヴァンナチュール!
しかしここつくばは、自然派ワインのお膝元!
なぜって?「ヴィナイオータ」と「葡萄酒蔵ゆはら」があるからです。
なのでこんな秘蔵のワインも出していただきました。マッサヴェッキアのバトーネ。
と言いましても、私決してワインに詳しくはありませんし、特に情熱もありません。
情熱があるのは服だけです。
が、つくばで飲んでいると自然と美味しいワインにありつくことができ、
また詳しいフリすらできるようになるんです!!!
それは本場イタリアでもワイン好きと勘違いされるほど!国際的見栄っ張り豚!
そんなフィレンツェに1回だけ行った俺豚が自信を持ってオススメします。
スタッラほどの料理をフィレンツェで食べるとしても、どこで食べていいか分かりません!
美味しいイタリア料理だけを食べたいなら、スタッラに来るだけで十二分でございます!!!
気になる方はぜひ。→http://la-stalla.net/
じゃ、商品紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】YUKETEN (ユケテン)
【アイテム】Avanico
【価格】¥70,200-(税込)
【コメント】
やっとです!2018年春物のdiariesのラインナップがほぼほぼ出揃いましたよー!かなり見頃となってます!
その中でも、最も到着を楽しみにしていたアイテムが本日ご紹介する革靴でございます。
一言でいうなら「変態」。
割と変態度が高いと思ってるdiariesの靴コレクションの中でも、ちょっと度が過ぎるのではないかな?と思います。
悪いヤツですね~。
でも男っていうのはさ、そんなワルに憧れちゃうんだよね。
そんなワルな靴を作ったのは、こちらのブランドです。
当店初登場でございますので、ブランド紹介からドウゾ!
コンセプトは、伝統的な職人技と未来を見据えたデザイン。
YUKETENは1989年にYuki Matsudaにより設立され、
伝統的な技法と洗練されたデザインを組み合わせ進歩的で冒険的な靴を生み出しています。
それは大胆で前向き、恐れのない姿勢を反映したユニークなデザインが特徴です。
また製法には化学接着剤を使用せず、ベジタブルタンニングレザー、スチールシャンク、ハンドステッチなどを用い、
最高級の構造と耐久性を兼ね備えています。
というブランドでございます。
既にYUKETENというブランドをご存じの方には、えー!意外!?とか、今更???とか思われるかもしれません。
でもまだまだご存じでない方の方が多いんじゃないでしょうか?
ブランド自体は既に設立から30年近くが経とうとしてますが、私もユケテンに初めて触れたのは20年前くらい。
船底のようなクレープソールを身に着けた、なんとも形容しがたい靴が衝撃的でした。
今思えば、昔から変態だったんだよなぁ・・・
それがまさか自分の店に入荷してくるとは、自分でも驚きです。
ではなぜ今になってユケテンが入荷してきたのかと言いますと、
以前からチェックはしていたのですが、一般的なユケテンのイメージは、
diariesの商品で例えるとラッセルモカシン寄りなんです。
なので、ラッセルモカシンもユケテンもというのは、ウチの店の規模では難しい。
でもユケテンも作りは良いし、他にはない面白い靴を作っているので、いつかはやってみたいと思っていました。
すると、ユケテンのモカシンシリーズの中で一際異彩を放つのがこちらのシューズ・avanico。
聞けば、メキシコで100年くらい続くウエスタンブーツの工場で作られているとか。
ユケテンの面白いところはデザインの特異性や幅広さだけではありません。
そのデザインを実現するために、アメリカ・メキシコ・日本を含め、
どの工場で作ればいいのか選択できるという、独自の生産背景を持つところです。
そしてこのavanicoは、もう瞬殺でしたね。シビレました。
完全に俺の好きなヤツ。
そしてメキシコのウエスタンブーツ工場と聞いてピンと来ました。
私が昔買い逃して後悔しているブランドの一つに、サ〇〇〇〇〇ゴという靴ブランドがあったのですが、
恐らくその工場で作っているかもしれません。同じ「匂い」を感じたのです。
そして、買い逃してもう手に入らないと思われていた記憶の中の靴が、今また手に入れることができる。
その興奮と共に、オーダーさせていただきました。
そして半年後、やっと届いたYUKETENのAvanico。
もう話したいことだらけで、何から説明すればいいのでしょう?
とりえあずアッパーからかな。
まず木型はモディファイドラストを使用しています。
オールデンのモディファイドラストと同じようなもので、矯正靴の木型です。
ちなみにホントに矯正靴の作りになってて、平らなところに置くと小指が上がってます。
なので、これを履くことで立ち方・歩き方・重心が矯正されるようになるんだとか。
まだ俺も履いてないのでこれからなのですが、なんか履きたくなるでしょ?
そしてアッパーはホールカット!つまり1枚革!メキシコのオイルドレザーです。
ホールカットというのは、1枚の革を吊りこんで作られるので、それなりに技術が必要ですし、
キズの無い1枚革を使わないといけないので、コストはかかるし贅沢なんです。
さらにそんな繊細な工程を、ウエスタンブーツ工場でやっちゃうてのがウケますね!!!
一応ウエスタンブーツぽい飾りがピンキングカットでついていますが、
言われないと分からないくらいの大人しめなディテールがGOOD!
そして商品紹介は、ここからが本番です!
この靴のすばらしさは、見た目より裏!裏より中!
恐ろしいことに、この靴は履いている人だけが最もその良さを分かる。
つまり、他の人にはその良さが全然分かってもらえない靴なのでございます!!!!!怖ぇ~~~!
ではまず靴裏を見てみましょう。
この半カラス仕上げ。
先ほどサ〇〇〇〇〇ゴの名前を出しましたが、これで思い出したようなものです。
しかし、昔欲しかったサ〇〇〇〇〇ゴよりも数倍良いわ!
まず驚いたのはスペードソールじゃねーか!ってところ。
上の写真を見ると、土踏まずがくびれているのはモディファイドラストらしい部分ですが、
そこからつま先にかけて、トランプのスペードのようにグイーンと広がっているのが分かりますでしょうか?
これがスペードソールと呼ばれるとか、呼ばれないとか、そんな呼び方するのは日本だけとか・・・
まあ面白い意匠なのでスペードソールでいいです。覚えやすいし。
でもね、本当のスペードソールはその見た目よりこの部分。
ソールがね、途中からダブルソールになってるんです。
実はスペードソールの革靴をdiariesで取り扱うのは5年ぶりかな?
前にあったのはこちらの靴。
シュナイダーブーツ(またはシュニーダーブーツ)英語表記は確かSchniederboots。
こちらも、土踏まずから後がシングルソールで、前がダブルソールになってます。
なぜこうなっているかというと、グッドイヤー製法の耐久性とマッケイ製法のような柔軟性を兼ね備えるためだとか。
なるほど、ウエスタンブーツもシュナイダーブーツもどちらも乗馬用ということを考えれば、
耐久性と柔軟性を兼ね備えるということは当然と考えられますね?
ちなみにこのスペードソールは、イギリスではドーヴァーソールとも呼ばれるそうで、
エドワードグリーンのドーバーがその仕様だというのが由来だそうですが、
シュナイダーブーツにしろエドワードグリーンにしろ、
そんなスーパー靴ブランドがやってる繊細な意匠を、
メキシコのウエスタンブーツ工場でやっちゃうってんだから、もはや感動ですよ!!!!!
さらにはシュナイダーブーツと同じくヒドゥンチャネル!
うっすら革の切れ込みが見えるので、この辺はさすがメキシコ製だとは思いますがwww
でもすごいねーーー!!!
そしてまだまだ靴裏の説明は終わりません!!!
スペードソール、ヒドゥンチャネル、半カラスときて、次は、、、
ヴェヴェルドウエストを越えたフィドルバック!!!!!!!!!!
フィドルバックというほど鋭角ではありませんが、ここまでの頑張りを評価すべきでしょう!
こんなのオーダー以外ではなかなか見られませんよ!
そしてウエスト部分の隠されたウェルトも見てほしいですね~。
ヒールへのつながりも素晴らしいです!
でもまだまだありますよ!
スペードソール、ヒドゥンチャネル、半カラス、フィドルバックと来て次は、、、、、
レモンツリーペグ?????
と言われても意味不明です。
でも意味はそのまま。レモンの木の杭。
これね、アウトソールをレモンの木を削った杭で止めているんですよ。
異常でしょ?もう。
ウイリアムレノンのように金属ではなく、なぜ木を使うのかというと、
〇〇することで〇〇して強度が増すからだとか!?すげぇ。自然の摂理。
見方によっては、スペードソールとフィドルバックとネイルダウンが1つの靴に収まってるっていう。
靴好きにはたまらない問題作でございます!
素直に感動してもいいし、ふざけんなと怒ってもいい。
ユケテンの靴ってのは昔からそうでした。賛否両論なんです。
ブランド説明にもある通り、恐れないデザイン。
同質化が叫ばれ、物が売れないという今だからこそ、眩い輝きを放っていると感じます。
そしてお次は中!
ヴィンテージのアメリカ靴みたいなアーチサポートがカッコイイんです。
もちろんモディファイドラスト=矯正靴なので、当然必要なディテールなのですが、最近見ないですね~。
また、オールデンのモディファイドラストにはなぜアーチサポートが無いの?と思いませんか?
それはね・・・・・・お買い上げいただいた方には教えちゃいます。www
さらにもっと中を見て!見て!見て!
切っちゃった!
ウソ!
展示会でサンプルがありました!
ここまでやるのは自信があるからこそですね!
特徴のインソール。
アーチサポート以外の部分は、あえて表面を荒く仕上げています。
なぜかというと、粗くすることで滑りにくくし靴擦れを起こしにくく、
また粗い=革の表面積が多くなるので、より吸湿性に優れるらしいのです。
もちろんフルベジタブルタンニングレザーです。
そしてそのインソールの裏はチャネルド(=溝起こし)。
これによりグッドイヤーに必要なリブを取り付けなくてもよく、
ユケテンのこだわりである「化学接着剤を使用しない(使っても天然のみてこと?)」にもつながるんだと思います。
いや~すごいわ。
中のコルクの厚みもハンパないので、かなり馴染みは良いですよ!
そしてスチールシャンク。
フィドルバックの仕様も伊達じゃないってことですね!
以上です!あ~疲れた。
ちなみにDワイズですが、モディファイドラストだからか、中がやや大きい感じがしますね。
実際に足を入れて見た感じ、DとEの間くらいの印象です。サイズはUSで考えてください。
ちなみにかかとは浮きやすいので、そこを気にする方はオススメしません。
そうそう、あとYUKETENのこのAvanicoというモデルは、
世界中で取り扱われているにもかかわらず、diariesしかオーダーしなかったので、
ウチの店だけでしか買えないんだって!笑っちゃうね!超マイノリティ!
それではまた。お店で会いましょう。