diaries blog | El Resero(エルレセロ)| Zip Boots

※19(水)・26(水)・27(木)は、休店日とさせていただきます。※3/20祝日は営業致します!

※夜は閑散としてるので、当面の間18:30閉店です。(割と19時まではいます。お電話いただければ待ちます!)

※1ST PAT-RN(2025SS)オーダー分が入荷致しました!当店からの着信があったら、入荷の連絡です!

※4/12~4/20にスニーカーのポップアップイベント(某ブランドの最初で最後のトランクショー)をやる予定です。

 

 

 

 

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「財務の日」だそうです。

昨日、宝塚市では荒木飛呂彦先生のトークショーが開催されていたようです。

そのトークショーの内容をXのTLで追いつつ、今夜はいただいたビールを開けたいと思います。(Special thanks to 喜乃壺)

ドジャアーン

3日間砂漠をうろついて初めて飲む水くらい美味いに決まってます!!!!!

 

 

 

 

じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】El Resero(エルレセロ)

【アイテム】Zip Boots

【価格】¥58,080‐

【コメント】

なんとまあ数奇な運命を辿ることか。

おそらく今やほとんどの方が知らないブーツメーカーでございますが、DIARIESでは15年ぶりに入荷するブランドです。

さらに、本当は昨年の冬に14年ぶりに入荷する予定だったのですが、届くのが遅れに遅れて1月末に届いたんですよ。

次の秋冬まで眠らせておこうかなと思ったんですが、出し惜しみしている余裕も無くてですね。

これから暖かくなる時期だというのに申し訳ないのですが、ご紹介することにしました。

まあ、ブーツ好きの方だと季節なんて関係ないんですけどね。(それに賭けるしかない!)

 

というわけで15年ぶりの紹介となりますので、まずはブランド説明からどうぞ。

EL RESERO(エルレセロ)はアルゼンチンにて1925年に設立され、100年続く家族経営のブランド。

「プランティラード製法」という、グッドイヤー製法をベースとした独自の作り方は非常に耐久性があり、

警察・軍隊・パークレンジャー・消防士にはセーフティーブーツを供給しています。

また創業以来、本格的な乗馬ブーツを作り続けており、耐久性だけでなくその履きやすさにも定評があります。


懐かしいなぁ~。懐かしいブランドですよ。

爪に火を灯して暮らすような辛い時期だったことを思い出します。

また、今でこそ革靴に全振りしているDIARIESですが、創業時に最初に取り扱った革靴ブランドですからね。

 

それにしても、じゃあなんでもっと有名なブランドを扱わなかったの?と思うじゃないですか。

それがね、DIARIESがあまりにも弱小で知名度が無くてあまりカッコイイお店とも思われなかったから、

どの有名革靴ブランドもDIARIESと取引してくれなかったんですよ。

 

なので結局エルレセロのようなマイナーなブランドしか扱えないという事情もあったわけなのですが、

実際にそういう商品を取り扱ってみて分かったのは、よく知られたブランドを扱うよりも、

あまり知られていないブランドを一生懸命伝えて、お客様に分かってもらえた時がすごく嬉しいということだったんです!

 

まさにDIARIESとしてのセレクトショップのあり方といったものが、形成される瞬間でもありました。

 

結果的にその嬉しさをこじらせまくって、今のような方向性がよく分からないお店が出来上がってしまったのです。

いや、まだまだ出来上がってもないか。僕もDIARIESがどこに向かってるのか、よく分からん。笑

 

というようなDIARIESの原体験を思い出させてくれるアイテムの一つが、15年ぶりに入荷しました。

グリズリーブーツ以降、いかにもなワークブーツをやってこなかったので、非常に新鮮です!

でも実は、こう見えてマウンテンブーツというのが、これまたひねくれていて最高なんです!!!

シャフトがあるブーツにコマンドソールの組み合わせは、一見するとエンジニアブーツ。

でもなぜかエルレセロとしては、マウンテンブーツの一種として位置付けています。

 

実際に山を登れるかどうか分かりませんが、ブランド説明にもあったように、乗馬ブーツを得意とする彼らだからこそ、フィット感は心地よく歩きやすい形状です。

 

アッパーの表側は牛革スエード。

このスエード、メチャクチャ上質!というわけではなく、荒々しい仕上げがグリズリーのラフアウトぽくて最高です!

アルゼンチンといえばステーキが有名ですからね。豚肉より鶏肉より牛肉が一番やすかったはず、確か。

なので食肉として屠畜された牛の廃品として、革はたくさん出ているはずです。

だから牛革はアルゼンチンでは、非常に身近な素材というわけです。

合わせて牛革の単価が他の国に比べて下がるので、それは製品にも反映されています。

内側は羊革でフルライニング。

スエードだけだと柔らかすぎて型崩れしちゃいますし、もちろん履き心地も良いですよ!

ソールは独自のグッドイヤー製法により、手作業で縫い付けられています。

またソールの中はスチールシャンクやコルクなど7種の部材を使用し、5cmのステンレススチール釘を使用し留められています。

いや~ゴッツいコマンドソールだこと!!!

またつま先もウケますね~!

なんとつま先はスクリュー釘を用い、さらに耐久性を高めているのもエルレセロの特徴なのです!

にしてもスクリューネジって!それって革靴に使うものなのか!?!?!?笑

このとことん耐久性を追求するあまり、革靴作りにプラスドライバーを用いちゃうところとか、バカっぽくて最高なんですよ!

そしてエルレセロのブーツといえば、やっぱりこの外付けヒールカウンターですよね!

殆どの革靴には、「ヒールカウンター」というカカトの型崩れを防止するパーツが、中に仕込まれています。

なのでわざわざ補強する必要はない、または、既にヒールカウンターが入っているということは既に補強されていると言ってもいいのですが、

エルレセロでは、これまた圧倒的耐久性&安定性を求めるために、さらにカカトにこのような極厚レザーのヒールカウンターを縫い付けることをするんです。

ちなみに、このヒールカウンター無しでオーダーすることもできます。

が、やはり僕的にはエルレセロのアイコン的ディテールだと思うので、付けたくなりますよねそりゃ!!!

 

ちなみに「付けたくなりますよね」ってことは、一応DIARIES別注って感じです。

別注とはいうものの、「形(モデル=今回はジッパーブーツ)」→「素材(今回はブラックスエード)」→「ソール(今回はコマンドソール)」→「ヒール(アリ・ブラックで)」といった組み合わせなので、

完全別注というほどのオリジナリティは無いので、一応ね一応って感じ。

 

そういや15年前はどんなエルレセロだったかな~?と思って画像を掘ってみたら、エンジニアブーツをやってました。

昔はショートエンジニアをやってたんですね~。渋い。なかなか攻めてていいんじゃない?俺。笑

15年経った今はちょっと優しくなって、スエードになりました。

さらにゴツいバックルは外して、脱ぎ履きしやすいジッパーが付きました。

人間丸くなるとセレクトも丸くなる。。。。。

 

そして気づいたのですが、このDIARIES急店舗で使用してた棚、今なんとあの古着屋で見れちゃいます。

是非ともTURN OVERに行ったら、什器も見てみて下さい。

これもまたなんという数奇な運命を辿っているのか、と。

 

 

 

それではまた。お店で会いましょう。