ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「クロスカントリーの日」だそうです。
なんでも1977年に初めてイギリスでクロスカントリーの開催されたそうです。
イギリスなんでも始まってんな。
先日、お客様との会話で気づいたんですが、このCM。
https://youtu.be/gjEZuHjAS8g
瑛太さんと荒川良々さんの組み合わせが最高なんですけど、それよりもっと素晴らしいのが使われてる音楽ね。
竹原ピストル
あ~ついにピストルがCMにと物思いに耽っていたのですが、あれっ?いいの?ってことに気づいたんです。
生命保険のCMにピストル!?!?!?
生命保険とピストルの関係性やいかに???
じゃ、商品紹介です。
本日は買い付け分のヴィンテージから。ちょっとすごいやつです。
ドウゾ!
【ブランド】Barbour(バブアー)
【アイテム】Circa 1960’s~ Gamefair
【価格】¥118,800-(税込)
【コメント】
今回買付分のヴィンテージでバブアーないの~?と思っていた方もいらっしゃるかもしれません。
殆どが売れてしまったのですが、これから紹介するやつは、裏地を直したりしててちょっと時間がかかっちゃいました。
あと、ちょっとしたスペシャルヴィンテージなので、説明なしでは売れないですね。
バブアーの説明はもう省略してもいいですよね。
いろいろご説明するところはありますが、分かりやすいところでまずはタグからです。
出ました。黄タグ。
簡単に説明しましょう。
ヴィンテージバブアーは、タグのデザインで年代の判別ができます。
現代のタグは置いといて、まずは旧3クラウンタグ。
2年前のロンドン買い付けの時のやつですね。廃盤のGAMEFAIR。
この3クラウンは1987年以降です。
次に古いのが2クラウン。
これはベルギー買い付け時のやつでした。サイズ36とかなかなかね~。
この2クラウンの時代が1982年から5年間。
で、もっと古いのがこちら。
これも2年前のロンドンで。俺が欲しかったね。
これがバブアーが最初にもらったロイヤルワラントです。1974年のこと。
そして今回の黄色タグというのは、そのロイヤルワラントを授与される以前のタグということになります。
年代的にはざっくりとですが1950年代から1972年までってこと。
さらに細かくは使っているパーツで細かい年代が分かりますが、後ほど。
まあ~今からざっと50年も前の服なので、そりゃレアに決まってます。
しかも人気のバブアーと来たらね。こんなのいつでも仕入れられるもんじゃありません。売りたくないくらい。
もちろん状態も良いというのがこれまた物欲を刺激します。
それで今回買い付けて来たこちらのバブアーですが、恐らくGAMEFAIRというモデルではないかと思うんですが。
というのは、この頃のバブアーって名称がはっきりしてなくてですね、でもその分現在ほど型数は多くないのですが。
形から言うと、ハンドウォーマーがなくてフラップポケットのミドル丈は、ゲームフェアしかないでしょう。そのゲームフェア自体も今は廃盤です。
しかし、実はこのジャケット、私が思うにバブアーの歴史の中でも、エポックメイキングなアイテムだったんじゃないかと思うわけです。
なぜならそれまでのバブアーは、バイク用のインターナショナルや乗馬用のソルウェイジッパー、
釣り用のスペイにハンティング用のロングショアマンなどなど、ある種エクストリームな状況で使用されるウェアが多かったと思います。
しかし、現在日本でも人気のバブアーといえば、ビデイル、ボーダー、ビューフォート。
いわゆる街着としてもっとも適していると思われるのが、これらのモデルとなるのでしょう。
そして、このビデイル・ボーダー・ビューフォートが誕生するのが80年代頃というのを鑑みると、
このGAMEFAIR的モデルは現代バブアーの始祖とでもいうべき存在ではないでしょうか?
イギリスに行くと、本当にたくさんの人がバブアーを着ています。
ティーンは古着を上手に着こなし(女の子まで!)、ビジネスマンはスーツの上に羽織り粋に着こなします。
それだけ国民服として定着しているバブアー。
今の状況はバブアーの多様性から生まれたのだとしたら?
そしてそのきっかけをこのジャケットが作ったのだとしたら?
もしこのジャケットにまだ名前が付いてないとしたら、私はこう名付けたい。
DIVERSITY=多様性
と。
ダメ?ダサい?
じゃ、細かく見ていきましょう。
ジッパーはYKKではなく、嬉しいAEROジッパー。そしてコの字留めに悶絶!
もうおなじみになったかな?ニューイのボタンです。
気になる袖口やカフのダメージも無し!
裏地もしっかり残ってます!多少ダメージはあるけどね。
ここからダメージ紹介!
フラップポケットのボタンがブッツリ抜けてます。
が、
ちゃんとボタンは生きてますので、修理可能。
こちらはご購入時に相談させていただきます。
裏地のダメージは3か所ほど。こちらはそのままいけますね。
背中にも小指の先くらいの穴があります。
分かります?
サイズはL程度。表記だと40くらいでしょうか。
是非とも、バブアーが大好きな人に着てほしいですね!
そして、本日はもう1点ご紹介ぃぃぃ!!!
【ブランド】Barbour(バブアー)
【アイテム】Circa 1950’s~1960’s Solway Zipper
【価格】THANK YOU HOLD
【コメント】
また出た!
黄色タグ。
一度に2点なんてありえないですね。ウチの店ただのセレクトショップですよ。
1日に2点巡り合うなんてホントありませんからね、仕入れた時も内心ドキドキしながら、
これ夢なの?時差ボケなの??って感じでよく分かりませんでした。
ちなみにこちらの年代は、先ほどのジャケットよりさらに古くなります。
どの辺で判別するかというと、
まずはチンスト。もともと襟にチンストラップはついていますが、首元にもチンストが付いているのは古い証拠。
Wチンストなんて言われたりもします。
比較画像ね。
そしてこのパーツでも年代判別が可能。
ニューイのデカボタン。しかもパテント入りとは!!!
デカいかどうかなんて、これも比較しないと分かりませんね。
ね、違うでしょ?
そうそう、まずはここを見ないと始まりませんでした!
AEROジッパーより古い、LIGHTNINGジッパー!!!
ソルウェイジッパーの古いヤツ。これはヤバイです。
何がヤバいかというと、日本のバブアー好きや古着屋さんのオーナーは、ソルウェイジッパーを持っている確率が高いような気がします。
ちなみに私も唯一持っているバブアーもソルウェイだし、水戸のSTRAY SHEEPのオーナー・S田さんもこのモデルを着ています。
実はですね、先ほどのGAMEFAIRをエポックメイキングだと書きましたが、
バブアーの流れを確実に変えたのはソルウェイジッパーなんです。
なぜかというと、「最初にロイヤルワラントを授与されたモデルだから」。
イギリスのディーラーは、このソルウェイジッパーのことを「プリンス」と呼びます。
最初は何のことだか分からなかったのですが、ロイヤルワラントを与えたのはエディンバラ公=フィリップ殿下(Prince of United Kingdom)が
乗馬する時に好んで着ていたことからと言ってました。
これが何を表すかというと、今ご紹介しているこの「黄色タグのソルウェイジッパー」こそ、
最初にロイヤルワラントを授かったということが分かるわけですね。
バブアーをバブアーたらしめるアイテムだと思うんです。
と書いている内に、ソルウェイジッパーは売約済みとなってしまったのでここまで。
本日ご紹介した2着は、バブアー中興の祖とでも言うべきジャケットではないかと思います。
本当は並べて飾っておきたい2着です。
(ちなみにこの中興の祖という言い方、ナウシカに出てくるクシャナがトルメキア中興の祖って書かれてて、
いつか使ってみたいと思ってました。)
それではまた。お店で会いましょう。