ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「セントパトリックデー」だそうです。
なので今日は全身テンダーの服になってしまいました。
と思ったのですが、セントパトリックはアイルランドのお祭り。
テンダーとは関係ないですが、シャツが緑なのでセントパトリックぽくてよかったっていう、どうでもいい話。
では「お店が出来るまで2nd」スタート!
プランが決まったと同時に、工事も早速スタートです!!!
工期は1か月半くらい。
ですが年末年始を挟むので、およそ1か月と言ってもいいでしょう。
かなりのタイトスケジュール。
ですので夜も苦情が来ない程度に、9時くらいまで職人さんたちに頑張ってもらいました。
着々とお店の原型ができてきますね!
毎日進み具合を見るのが楽しくなります。
毎日?そう、そりゃ思い入れもあるし、人生かかっているので毎日行きますよ。
それは仕事ぶりをチェックするため・・・ではありません。
人に工事をお願いする時、とても大事なことがあります。というか、心に決めていること。
それは、手が空いていれば10時と15時に必ずお茶を出すこと。
でも僕はお店があるので、15時の分も10時に持っていきましたけど。
それでも、毎日お疲れ様ですと言って、お茶を出すのは工事をお願いする者として当然だと思います。
思えば昔、両親が家を建てた時にそうやっていたので、それが当たり前だと思ってました。
学生時代、私もお金を稼ぐために様々な肉体労働をやって気づいたんです。
肉体労働は、10時と15時にしっかり休憩を取らないと、命の危険にかかわるほどのケガをする、と。
まさに小さなミスが命とり。
疲れて集中力を失うと、取り返しのつかないことになります。
どんなに忙しくて工期がタイトでも、休んでもらうきっかけになるように、
クライアントである私の方から声をかけてあげるのが礼儀と思っています。
でも今はみんな仕事で忙しくて、お茶を出す時間に居られないことも多いんですけどね。
あと、お金を払ってるんだから休んでないで早く仕上げろ!なんてのも言語道断。
お客様は神様ですの間違った理解と一緒ですね。
そもそも自分でできないから、人にやってもらってるのに、
そこに感謝が無いのは人としてちょっと・・・ね。
お店やってたって思いますよ。例えば通販。
クロネコヤマトさんがいなければ、通販の商品は届けられませんからね。
いつも当たり前に届けてもらうことに感謝しないといけません。
むしろ、お金を払えばやってもらえることに、有り難いと思わないといけません。
だってお金なんて、ただの物ですよ。
本当は、工事をしてもらったお礼に、今度は俺が何かしてあげないといけないのに、お金を払って終わり。
そんなの寂しいじゃないですか。
なので僕はせめてものお礼に、毎日10時にお茶とお菓子を持っていきます。
ま、たまたまお店の場所が近かったからだけどね!
じゃ、商品紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】KUON(クオン)
【アイテム】Inverted Pleats Wide Pants -泥染-
【価格】¥31,320-(税込)
【コメント】
今季も届いております!クオンのワイドパンツ!
昨年まではブログ紹介前に何度も完売してしまい、やっとご紹介できたアイテム。
なのですが、実は2019年春夏では泥染めがラインナップに入っておりませんでした。
マジかよ・・・・・
実は俺もまだ買えてなくて。だってXLがそんな売れると思わないでしょーよ。
展示会でどうしようと崩れ落ちたところに、「どうしました?」とデザイナーの石橋さん。
あの、どうしても泥染めが欲しいんです。俺もまだ買えてなくて。(小声)
なら別注しますか?ある程度本数をまとめてもらえればいいですよ!との返答をいただき、
まさかの俺の分をオーダーしたいがために、別注することになりました!
公私混同でございます!
というわけで、ようやく私もゲットできたKUONの泥染めワイドパンツ。
それでは詳しく見ていきましょう。
ワイドシルエットももはや定番化してくれましたかね?
数々のワイドパンツを目にする中、個人的に好きなディテールがこのプリーツ。
ステンカラーコートなどの背中にみられるような「インバーテッドプリーツ」をパンツに応用しています。
例えばグルカパンツのようにタックを1つ2つ設けようがなんでもいいんですけど、
やはりこのような(自分史上)見たことないディテールにはやられちゃいますね。
で、もちろん見たことないディテールってだけで反応しているわけでもございません。
まずはアイキャッチで面白いとは思うものの、それがなぜ?同機は?が重要。
デザイナーさんに聞くもよし、セレクトする私が勝手に意味を見出すのもよし。
そして今回も、この素材と相まって今後の経年変化が非常に楽しみなんです。
そしてこの「泥染め」。
奄美大島の伝統的な染めになります。
泥染めと言ってもただ泥で染めているわけではなく、
バラ科のシャリンバイという植物の幹や根から抽出したタンニン液と、泥に含まれる鉄分を化学結合させ、
黒または茶褐色に染め上げる技術になります。
テンダーでいうところのログウッドに似てますね。
ですが、その化学結合も実はこれで60回もの工程を経ているんです!
染めては乾燥させてを30回づつ計60回と、途方もない時間をかけて染め上げられました。
そしてこれからの色落ちが楽しみなのですが、先ほどのインバーテッドプリーツがどのように色落ちしていくのか、
どう陰影がはっきりしていくのか、非常に楽しみなのです。
ちなみにどうしても欲しくなった理由が、お客様の色落ちを見てからなんですよね。
最初の段階では茶色なんですけど、大島紬の特徴である泥染めによる黒(というかグレー)の要素が、顔を覗かせるんです。
それは得も言われぬ経年変化。
本当に育てるのが楽しみ!!!
というわけで、サイズが合う方はオススメですよ!
履いてみるとこんな感じです。
太目でズドーンと。
ま、太いんだけど、石橋さんのパターンメイキングで「良い太さ」になっています。(語彙力)
こればかりは履いてみないとね!
よく見ると裾のディテールもカッコイイ。
カカト側だけにジグザグステッチとか。
ただの色落ち後の経年変化の表情を狙って?ではありません。
おそらく、ワイドパンツなので裾がバタつくのを抑えるためだと思います。
デザイナーズブランドでありながら、こういった機能的な面も考えてくれているのがKUONの好きなところです。
またこの一見意味の無いような、ちょっと無駄に思えるディテールは、アメリカンヴィンテージワークウェアぽくて好きですね。
やりすぎなディテールはまだまだございます。
この後ポケットのステッチ。
これ、わざわざポケット袋を縫い付けてあるんです。
最初は意味不明でしたが、履いてみて気づきました。
ポケット袋がパンツの中でバタつかないんです。洗濯してクシャっとなったポケット袋って、結構気持ち悪いんですよね。
というかなりマニアックなディテール。
もちろん、これも色落ちしてきたらステッチが浮いてきて面白いだろうな~!
Shirt/Lee Valley (Grandfather shirt) ¥10,584-
Shirt-Jacket/Gitman Bros (Seersucker over dye) ¥23,760-
Shoes/astorflex (Countryflex) ¥30,240-
それではまた。お店で会いましょう。