diaries blog | Miller Rayner(ミラーレイナー)| The Olympic Class

※12/6(水),7(木),14(木),21(木),28(木),31(日)は、休店日とさせていただきます。

※夜は閑散としてるので、当面の間18:30閉店です。(割と19時まではいます。お電話いただければ!)

※12/11(月),12/17(日)は、都合により17:00閉店とさせていただきます。

 

 

 

 

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「カレンダーの日」だそうです。

お陰様でLOUNGE ACTのオーダー会も無事に幕を閉じまして、ひとまず2023年の店舗イベントはこれにてお終い。

カレンダーを眺めると、なんだか物悲しい気持ちになりますが、オーダーされたお客様は来春に届くアイテムを思い浮かべるだけで、

少し気持ちが晴れやかになるのではないでしょうか?

僕はそうです。

オーダー会のちょっと面白いところですね。

 

ちなみに今回は、LOUNGE ACT2回目のオーダー会ということで、お客様の要望レベルが上がってて大変でしたね~!笑

例えば、「半袖は作れますか?」というオーダー。

早速デザイナーさんに確認すると、「一度だけ作ったことがあるので、その時の型紙ならOK」とのこと。

こんなクラシックなシャツを作るブランドが作る半袖、確かに言われてみると見てみたい。

なので、私もそのお客様のオーダーに便乗して作らせていただこうと思います。

 

こういうのってなかなかお店ではやりにくいので、(だって、サイズ展開も考えると最低4着は必要なので)

オーダー会ならではの光景なんですよね!!!

シルエットや襟型、ギャザーやプリーツなど細かくオーダーでき、海外のブランドと違って自由度が高いため、

お客様の要望が広がっているのも当然といえば当然かな。

 

次回はまた半年後くらいにできればと思いますので、どうぞお楽しみに。

あと、前回オーダー会でオーダーされたお客様のオーダー分も、

現在デザイナーさんが年内に間に合わせるために必死で縫っておりますので、もうしばらくお待ちください。

 

改めまして、オーダーいただいた皆様、誠にありがとうございました。

 

 

 

じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】Miller Rayner(ミラーレイナー)

【アイテム】The Olympic Class

【価格】¥38,500‐

【コメント】

DIARIESらしいニットです。つまり、オシャレするために作られたものではない服。

そして質実剛健、歴史も古く、少々小ネタもアリ!笑

気になるでしょ~?

 

それでは初めて取り扱うブランドになるので、まずはブランド説明からどうぞ。

Miller Raynerの設立は、遡ること1818年。

創業者であるGeorge Millerが、イギリス南部の都市・サウサンプトンのオックスフォードストリートに、自身の名を冠した会社を創業したことから始まります。

Miller Rayner社は、リヴァプールにて1845年に創業したホワイトスターライン社がきっかけとなります。

ホワイトスターライン社は、イギリスの海運企業。あのタイタニック号を所有していたことで有名です。

そして1905年にMiller Rayner社は、そのタイタニック号や姉妹船であるオリンピック号の制服を手掛けました。

その後英国を代表する会社が、次々と顧客になっていきました。
(BOAC, The Cunard Steam Ship Company, BP Tanker Company, P&O, Orient Line, Union Castle,
Royal Mail Steam Packet Company, British India, Bibby Line, British Rail and Blue Funnel Line,
British Merchant Navy, Carnival UK, P&O, HM Coastguard, Fred Olsen Cruise Lines, Saga Shipping and Trinity Houseなど)

以来200年以上に渡り、世界中の海運・航空・陸上乗組員の制服を手掛けています。


というものなのですが、早速その「小ネタ」が出てきました!!!

なんと!?あの有名なタイタニック号の船員が着ていた形なのだそう!マジか?

さすがの歴史の古さ。イギリス持ってるよね~!

 

ですが、さすがに商品名がTITANICにはしなかったみたい。なんかちょっとアレだもんね。

そして採用された商品名が「OLYMPIC CLASS」(=オリンピック号)というもの。

でもこのオリンピックの意味は、4年に1度のオリンピックではございません。

このオリンピックというのも、船の名前から来ています。

実は、ホワイトスターライン社が運航していたタイタニック号・ブリタニック号・オリンピック号の名前に因んでいるんです。

 

タイタニック号は言わずもがなですが、他の2つはタイタニック号の姉妹船。

そしてブリタニック号も、ドイツ軍の機雷により地中海イタリア沖に沈みます。

しかしこのオリンピック号は、上記2つの船と同じく当初豪華客船として造られるものの、

第一次世界大戦時に徴用され商船でありながら無理矢理戦争に参加させられた結果、

ドイツ軍の軍艦を体当たりで沈め商船が軍艦を沈め、不沈伝説を持つに至ります。

 

そう!!!ニット界のスタン・ハンセンと呼ばれるのはそのためなのです!

ウィーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

そんなウエスタンラリアット並みの衝撃を受けたのが、こちらのニットでございます。

こちらのシンプルなデザインは、色々な意味で伝説となった船の船員が着ていたセーターを、

当時船員の制服を手掛けていたMiller Rayner社が、過去の資料を元に現代に蘇らせました。

 

特徴は、寒気が入ってこないようにすつために、袖口や裾に設けられた長めのリブ。

折り返してもいいし、そのままでもOK。

ネックは極厚のクルーネック。

いやこれクルーネック?モックネック?

多分、風が入ってこないように極厚のクルーネックを作ったら、結果的にモックネックになっちゃったと思われます。

こういうのがファッション向けに作られたものではない、面白いところ。

 

そういやこのMRのロゴ、見覚えがあるんだよな~と思ったらコレでした。

閑話休題

 

左袖についている赤い物はワッペン。

イギリス商船の誇り高き伝統への敬意として、徽章が付いています。

とてもマジメなんです。

ヒドイのはこのブログです。真面目に作っているのを揶揄してるんですから。でも続けます。

 

実は今回、もっとも衝撃をうけたのはデザインでもなくブランドの歴史でもなく、素材になります。

ほら、よくイギリスのニットについているBritish Woolの紙タグってあるじゃないですか。

誇りはあるんだろうけど、まあ大体ブリティッシュウールってチクチクするんだよね。

 

と、思ったら???

 

これがものすごく肌触りが良かったんです!!!!!

え?マジ??ブリティッシュウールでこの肌触りはどういうこと???と思ったら、

なんでも「Bluefaced Leicester(ブルーフェイスレスター)」という種類の羊毛を使用しているとのこと。

 

ブルーフェイスレスターとは、

「18世紀頃、レスターシャー州ディシュリーに牧場を持つロバート・ベイクウェルの繁殖計画から進化したロングウール種の羊。

特徴は、細くやや光沢があり、英国産羊毛の中で最も柔らかい種類の1つとされています。

ブルーフェイスレスターは、地肌が濃い青色の肌をしているため、この名前が付けられました。」

というウールなのですが、もっと分かりやすく言うと、

「メリノウールと同様の肌触りと、ブリティッシュウールらしい耐久性を持ち合わせている」ということ。

なにそれ!最高じゃない!!!

 

そんなウールを、ガッツリローゲージで編み立てているんですから、暖かいことこの上なし。

なんだろ~この安心感。

守られている感じがします。

いやホントに寒さから守ってくれます。

 

ちなみに残るサイズはXSとSのみ。

イギリスサイズながらそこまで大きくなく、XSは女性のS相当です。

体にフィットするよう、小さめに作られているのかも?

 

デザインを例えるなら、ミリタリーのコマンドセーターといったところですが、

特に女性にちょうどいいコマンドセーターデザインのニットってあまりないので、カッコイイと思いますよ!

 

 

 

 

それではまた。お店で会いましょう。