diaries blog | LE TRAVAILLEUR GALLICE (ル・トラヴァイユール・ガリス) | Le Veste


日時:2019年11月16日(土) 12:00~18:00

場所:DIARIES(茨城県つくば市吾妻3-8-17-101)

1ST PAT-RNの2020FWシーズンのオーダー会を開催いたします。

全ラインナップをご覧いただくことができ、

お好みのモデル、素材、色の組み合わせで1点からオーダーが可能です。

(※保証金として、オーダー1点につき1万円をお預かりいたします。)

また当日は、La Stallaによるイタリア料理も販売致します。


というわけで、今回La Stallaも絡んだことから、様々な方面から大反響をいただいております!



ですが色々なお客様と話して、注意点が見えてきました。

まずはイベント内容ですが、トランクショーではなく「オーダー会」になります。

2020年秋冬、つまり来年の秋冬に着る服をオーダーするということ。

トランクショーはありません。即時販売は、店頭にある在庫のみです。

次に駐車場の問題。

当日は(多分)大変混雑(するといいな)が良そうされるので、

「つくば天久保第一駐車場」または「タイムズつくば天久保」をご利用いただき、

領収書をお持ちいただければキャッシュバック致します。(当日限り)



ひとまずこんなところですかね。




じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】LE TRAVAILLEUR GALLICE (ル・トラヴァイユール・ガリス)

【アイテム】Le Veste

【価格】¥20,680-(税込)

【コメント】

ブラックモールスキンは速攻で売れてしまいましたが、

本日ご紹介するこちらは、後染めしてたのでちょっと遅れて入荷しました!

突如現れた王道フレンチワークブランド!

まだこんなメーカーがあったのかという化石のようなアイテムです!www

今季はこれを紹介して終わりですが、来季は大分数を増やしたので、

定着してほしいのでしつこくブランド説明しますね。


LE TRAVAILLEUR GALLICE (ル・トラヴァイユール・ガリス)は、

フランス中東部の都市・リオンに程近いビルフランシュ=シュル=ソーヌにて

1895年に創業したETABLISSEMENTS GALLICE社によるワークウエアブランドです。

120年以上前に生まれたこのブランドは、フランスワークウエアの黎明期を代表するブランドの1つであり、

フランス最古のワークウエアブランドの1つです。

彼らのワークウエアは多くのフレンチワーカーたちの生活を支えてきました。

フランスワークウエアの代名詞とも言えるアイコン、モールスキン。

かすかな光沢を伴い、密度高く織り込まれたその生地は、

見た目がモグラの皮に似ていたことからモグラの皮=MOLESKINE(モールスキン)と呼ばれました。

その誕生はより強固な作業着を求めるワーカーたちの声によるものでした。

モールスキンは製鉄所での作業中、飛び散る火花が多少付着したぐらいでは

ビクともせずに工員を守る事ができ、当時としては画期的な耐久性を誇りました。

時を経た現在、モールスキンはその手間のかかる生産工程から、決して安いものではなくなり、

作業着として用いるには幾分高級すぎる生地となり、他の廉価な生地にその座を明け渡しました。

しかし、使いこむほどに味わいを増していくその生地は、

デニムのように経年変化を伴い、所有する喜びと育てる楽しみに溢れたものです。

LE TRAVAILLEUR GALLICE社の手掛けるBLEU DE TRAVAILコレクションは、

失われつつある本物の物づくりを後世に伝えるべく、モールスキンに特化したラインナップを展開しています。

モールスキンの魅力を今一度体感してほしいという願いを込め、

伝統的なワークウエアのディテールを踏襲したベーシックアイテム群は

今もなおフランスで生産されるモールスキンを用い、

フランスのワークウエア専業工場にて生産されています。




まとまると、「古き良き時代のフランス製ワークジャケット」ってことです!

古き良き時代は、ポケットがVヘムでした。

買い付けでも、これが出ると震えます。

古き良き時代にエルボーパッチがあったかは知りません!

古き良き時代は、やっぱりブランドタグの気合が違いました!

そしてプリントより刺繍です!

というか、まだプリント技術が発達してないので、1940年代以前は刺繍が多いですね!



そんな古き良き時代のフレンチワークカバーオールを、

もっともっと古くから続くあの染めで別注しました!!!!!

PASTELです!



Pastel(パステル)って?


Pastel Bleuは、ホソバタイセイ(isatis tinctoria)を用いた染色方法で、「世界最古のブルー」と言われています。

その起源は古代エジプトまで遡り、16世紀末にインド藍(タイワンコマツナギ)が輸入されるまで、

ブルーを表現できる唯一の染料としてヨーロッパで重宝されていました。

パステルは、まずホソバタイセイの葉を摘み取り、すり潰し、乾燥させた後、

その繊維を発酵させ、グレープフルーツ大の大きさに丸めます。

そしてできたのがCocagnes(コカーニュ)という染料の塊。

コカーニュは、金にも並ぶ貴重な物として、大切に扱われてきました。

パステルの一大産地であったフランス・Toulouse(トゥールーズ)はその産業で栄華を極め、

そのブルーは富の象徴とされ、ナポレオンは彼の軍隊の制服にパステルブルーを用いました。

しかし、バクテリアを用い発酵を促しながら進めるコカーニュ作りや染色作業は、

非常に熟練した技術が必要で、安定した色を出すためには、天候や気圧にまで注意しないといけません。

そのため、16世紀末に安価で扱いの用意なインド藍がアジアから大量に輸入されることで次第に衰退し、

さらにドイツで合成インディゴ染料が開発されることで、技術の伝承は完全に潰えたかに思われていました。

しかし後年、この失われつつあった伝統技術を継承すべく、数名の有志がPastel Bleuの復活を試み、成功させます。

現代でもこの技術を扱える職人は数えるほどしかいませんが、

そのスピリットは確実に次の時代へと受け継がれています。




ま、ダイアリーズのブログを以前からご覧の方なら分かりますよね。

ホソバタイセイ。テンダーのウォードと同じ染めです。。。



フランス製のモールスキンをパステル(=ウォード)で染めたやつ。

これだけでヤバイのは分かりますよね?

もちろん、ただヤバイのを作りたくて別注したわけではありません。

本来、インクブルーと言われるフレンチワークジャケットが王道中の王道としてありましてね。

あ、これは私物のHervier Productionのモールスキンジャケットです。

8年前のウチの商品ですけど。

今じゃブラックモールスキンの方が圧倒的に人気がありますが、

色の合わせやすさと絶対数が少ない=レアと考えれば、

ヴィンテージ市場ではそりゃ人気が出るに決まってます。

でも、本当はインクブルーの方がメジャーということを考えると、

このインクブルーが正式な色となった意味は、その背景として

Pastelがフランスを象徴する色だった、なんて考えてもいいと思うんですよ。



なので、インクブルーのフレンチワークジャケットが誕生する遥か昔、

フランス革命が起きた頃、もしかしたらこんなワークジャケットがあったのではないか?

そんな思いからこのジャケットをオーダーさせていただきました。

だけど1点、昔とは違うところがあります。

それはステッチ。

Pastelという染め自体がずっと昔から続く天然染料なので、

同じく天然繊維しか染めることができないんです。

なので、綿100%のボディはちゃんと染まっていますが、ポリエステル糸は染まらない。

だから、結果的にステッチは染まらず白いままなんです。

すごいでしょ?

天然ものは天然ものしか染められない。

でもな~おかしいな~~~?????

このめっちゃ染まってるタグ、どう見ても化学繊維なんだけど。wwwww

ま、たまたま染色液がしっかり入っちゃったんですね!


そうそう、あとサイズもスタンプてのがまた良いです。



着てみるとこんな感じ。

Pants/Massaua (Pants) ¥9,900-

Shoes/Aurora Shoes (Middle english) ¥29,700-

最近はみんな、フレンチワークジャケットをいかに雰囲気あるように着こなすか、

みたいなところがありますが、昔はもっと適当に着てましたね。

気負わず適当に着た方がかっこいい場合もあります。

むしろ、こういう硬い素材はきまくってナンボ。

硬いままだと全然かっこよくないんですよ。

ガンガン着て、ガシガシ洗って、適当に着て欲しいジャケットです!




それではまた。お店で会いましょう。