※8/17(木)は、休店日とさせていただきます。
※夜は閑散としてるので、当面の間18:30閉店です。(割と19時まではいます。お電話いただければ!)
※APPLETREESのオーダー会で、ご注文いただいたお客様へ。
入荷時期を6月~7月頃とお伝えしておりましたが、資材(生地・糸・ボタン等)の納品遅延により、
入荷が大幅に遅れる見通しとなっています。
誠に申し訳ございませんが、入荷時期を8月頃と改めさせていただくことをお許しください。
ダイアリーズの今日は何の日?
今日は「盆送り火の日」だそうです。
お盆も今日で終わりですね。
今年のお盆連休は、ここ数年の中では一番忙しくさせていただきました。ありがとうございます。
やっぱりコロナで3年くらい人の移動が無かったせいでしょうか?
ご新規の方も、久しぶりの方も、たくさんのお客様に出会えて良かったです!来年も休まずがんばります!
じゃ、商品紹介です。
ドウゾ!
【ブランド】JUMPING MOUSE GOODS(ジャンピングマウスグッズ)
【アイテム】Work Bag
【価格】¥195,800‐
【コメント】
前回ご紹介したオーベルジュのリチウムに続き、またまたエグめのアイテムの紹介になっちゃいました。
2023年秋冬の目玉を出し惜しみなく次々とブッコんでいきましょう!!!
それではまずブランド説明からドウゾ。
イギリス南西部・デボン州エクセターで、Adam J Keslakeが創業したオーダー製レザーグッズを作るブランド。
デザイナーであるアダム自身が、全ての工程を手掛けるフルハンドメイド。
素材は英国政府管理下で、オーク材のみを使用して鞣されたBaker社のオークバークレザーを用い、それ以外のパーツも全て英国内で調達したものです。
というもの。
いやはやとんでもない時代になったもんです。
何がとんでもないかというと、「ベイカーのオークバークレザーで作られたバッグ」が存在すること自体が、すでに珍しいことになってしまいました。
思い起こせば、僕がJ&F.J BAKER社のオークバークレザーを知ったのは、TENDER Co.がきっかけでした。2010年頃のことです。
そこからあれよあれよという間に、ベイカー社のレザーを使ったアイテムをそこかしこで見るようになりました。
TENDER Co.が流行らせたとまでは言いませんが、昔からあったものなのに、ここ10年で一気に出回った感はあります。
そしてそれが事実だとすると、ベイカー社のレザーの需要が一気に広まったことになります。
しかし、非常に手間暇のかかるベイカー社の鞣し方法では、すぐに供給量を増やすことはできません。
なので現在、ベイカー社は革の供給量を抑えるために、革の卸先を極端に絞ってしまったそうなんです。
なるほど確かにあれだけ目にしていたベイカーのレザーを使ったアイテムを、急に見かけなくなった気がする。
現にTENDER Co.も、ベイカーのオークバークレザーを使ったアイテムが作れないと聞いているし。
それもあって、DIARIESでは今年の頭にTENDER Co.のレザー小物をほぼ全て買い取らせていただいたのです。
ちなみにTENDER Co.のオークバークレザーシリーズでも、こんなのがありました。
オークバークレザーを丸まる1枚贅沢に使った、鬼のようなサッチェル!(イギリスのショルダーバッグ)
数あるTENDER Co.のアイテムの中でも、幻のバッグです!(オーナーはK村さん!)
そして今年初旬に仕入れたTENDER Co.の小物シリーズを、経年変化の鬼であるT埼さんが育てています。
ガチのバイカー使うとどうなるのか楽しみです。
この辺のアイテムは、ぜ~んぶDIARIESが引き取っちゃいました!!!
以上のような背景から、ベイカーのオークバークレザーで作られたバッグは希少と言及させていただきます!
ですが、なんとここにあります!!!オークバークレザーバッグ!!!!!これはヤバイ!
基本的には、ベイカー社とかなりの関係性が無いと革の取引はできないはずなんですよ。
なのでこのジャンピングマウスグッズのデザイナーも、ベイカー社と何らかの関係があるはず?
それでデザイナーであるAdam J Keslakeという人物の話を伺うと、デボン州エクセターにアトリエを構えているというじゃないですか。
ベイカー社があるのも同じデボン州。アダムさんは、地元つながりでベイカーの革を扱えるそうなんです!ズルいですね~~~!
こちらがベイカーのオークバークレザー。
ベイカーは現在、英国唯一のオーク樹皮なめし工場となります。
始まりは、ベイカー家が 150 年以上前の 1862 年に、皮なめし工場を購入してから。以来今日に至るまで家族経営を貫いています。
現在のマネージング ディレクターであるアンドリュー パー氏は 5 代目。
なめし工場ならではの伝統的な手法は、ローマ時代から続いているそうです。つまり紀元前=2000年以上!
オークバークレザーの特長は、現代のなめし方法とは異なり、革の天然繊維を保護しながらなめす、長く穏やかなプロセス。
一枚の革を生産するのに、なんと14ヶ月かかります。(ちなみにクロム鞣しで1か月、タンニン試しで2か月)
そりゃ供給量は増やせないわけだ!
また原皮は、デボン州で飼育された肉牛から採取されています。生皮は塩漬けされて届き、石灰と水の穴に浸されます。
これにより毛包が緩み、皮膚から毛や脂肪が除去される除毛そして肉付け機械にかける準備が整います。
これらの機械を通過した皮はそれぞれ検査され、ベリー(腹部)、バット(尻部)、ショルダー(肩部)にカットされます。
以上のように皮をなめす準備が整うと、英国内で採取されたオーク樹皮を乾燥・粉砕し、鞣し液を作ります。
ベイカー社には、水車によって作動する 400 年前の機構が、樹皮を細かく粉砕します。
その樹皮をコーリー川の水に浸し、タンヤードピットにポンプで送られます。
各皮はピット上の木の棒に吊り下げられ、3か月間優しく洗浄されます。
その後皮を平らに重ね、さらに 9 か月間かけてなめし、12 か月間かけて行われます。
この長くて手間のかかるプロセスにより、皮膚の天然繊維を残しつつ、耐久性が高い革を作ることができるのです。
というのがベイカーのオークバークレザーです。
なので元々「皮」が持っていた風合いを、「革」にしてもなお残しているため、とんでもない経年変化が楽しめるんですね。
革好きだったら1度は手にしてみたい革だと思います。
それでいてメチャクチャ丈夫!それはもうテンダーのベルトやブーツなどで体験済みです。
しかし、使っても使ってもこの革の持つポテンシャルは計り知れない。まだまだ使い終わりが見えません。
なのでこのバッグも一生モノというか、使い終えるには一生かかってしまうのではないでしょうか???
ハンドル部分までオークバークレザーです。
使うほどしなやかに・・・・・ならないかも!?笑
それくらいコシが強く、柔らかくできるかどうかはアナタの使い方次第!使え!使うしかない!!
そのストラップは、グルっとバッグ底部を通してあるので、バッグに荷物をパンパンに入れても、バッグの底が抜けにくくなっています。
シンプルですが、非常に重要。でもリベットが付いているので、フローリングの方は気を付けてね!
皮の天然繊維をそのまま生かす。そのため、個体ごとに様々な表情を持つ革であるのが、オークバークレザーの魅力。
神経質な方には、絶対にお勧めできない革です。
縫製は非常に綺麗ですが、機械ではなく手縫いです。また麻糸にロウをしみこませて、耐久性を高めています。
海外物にしては、比較的親切設計ではないでしょうか!?!?!?
(テンダーでは絶対見られない)内ポケットとか!
あとこの仕様が素晴らしいです!
キーリングとかを引っかけるソリッドブラスのDリング!これはいいですね~~~。
しかもストラップを留めるリベットの裏に、当て革ついでに付けてくれているミニマリズム!レスイズモア!最高!
このバッグを作る時、デザイナーのアダムは「Work Horse(働く馬)」という別名を付けています。
まさに馬車馬のごとく荷物を沢山入れて持ち運び、タフに使えるバッグということです。
こいつを使い倒せる方、お待ちしております。
それではまた。お店で会いましょう。