TENDER Co.(テンダー)のTYPE936 Hooded Shepherd’s Coat

ダイアリーズの今日は何の日?

今日は「シャンソンの日」だそうです。

ヨイトマケ



昨日はお店にお正月飾り(古家具ミヤマコ謹製@青森県弘前市)を飾り、

なんとかdiariesの2018年の営業も無事終えられそうなことに感謝。

そして今回の年末年始は、お店の方も忙しくさせていただいた上に、

休店日もやることが多すぎて全く休みが取れてなかったので、

思い切って31日から新年明けて3日まで休むことにしました!

本当にただの休みで4連休ってお店始まって以来じゃないかな?

(とANDANTEANDANTE@千葉のS藤さんも同じように言ってました。今年も「よいおTOSHIを」は出るかな?どうかな?)

まあぶっちゃけ言うと、40過ぎてちょっと走り続けることに疲れちゃったのと、

こんな時でもないと実家の両親とゆっくりできないってのもありますし。

お店初めて10年目にして、お正月らしいお正月を過ごさせてもらいたいと思います。(喪中だけど!)





じゃ、商品紹介です。

ドウゾ!

【ブランド】TENDER Co.(テンダー)

【アイテム】TYPE936 Hooded Shepherd’s Coat

【価格】¥81,000-(税込)

【コメント】

まさかの。ここにきてのテンダーのアウターでございます。。。

もうね、ホントまだまだあるでしょ?すごいのが。

いや本当はね、9月頃には届く予定だったんですよ。

それが12月入ってからの入荷。納期2か月押し。

それもこれも、ジーンズの人気のせいですかね。

まあ暖冬のお蔭で全然まだまだ着れますけど。

綿100%なので、夏以外ずっと着れるし。



ですが、さすがのdiariesのお客様。

ブログご紹介前にも関わらず、すでに残り1点となってしまいました!

それでは詳しく見ていきましょう。

こちらはShepherd’s Coat(羊飼いのコート)と名付けれらた、フード付きジャケット。

10年目にして、テンダーでは初めてのフードだったはず?多分!?

これに関しては、デザイナーのウイリアム自身も「テンダーでフードってアリかなぁ?」と結構悩んだみたいです。

しかしそれだけ熟考した分、フーディになってもやっぱりテンダーはテンダーでした!!!

(何がテンダーはテンダーなのか、言葉で説明するのはちょっと難しいんだけどね。)



今回も新しい形、新しい素材、新しいディテール。

もうラスト1点なので、ぶっちゃけ説明が面倒なんだけどwww

でも買ってくれた人に喜んで欲しいので、説明しちゃう!

それではまずは素材から。

ついに出ました。ウイリアムがずっと作りたかった、「イギリス製デニム生地」。

これまでテンダーで使われてたデニム生地は、なんだかんだ言ってもやっぱり岡山産のデニムが良かったみたい。

でもずっと「イギリスでデニム生地を作りたい」という思いがあって、

本格的に着手して1年以上をかけ、やっと作り上げたテンダー独自のデニム生地。

それが「クロスウィーブデニム」。



でもこのデニム生地自体は、昨シーズンdiaries別注で似た生地でハイバックシャツを作りましたね。

でもこれは糸から全く違います。

厚みがヤバイです。

どれくらいヤバいか?オンスでいうと19・・・・・

なんと19オンス。。。やりやがったな。

以前、バイカーのお客様でサム〇イジーンズだかフラッ〇ヘッドだかで、

20オンスのジーンズを見せていただきました。

あれはもう鎧。バイクに乗るためのアーマーですよ。

ぶっちゃけ普段街で着るにはちょっと・・・というレベルと感じました。

しかし、このテンダー19オンスクロスウィーブデニムは、

その厚みを感じさせないほどソフト。

なので、これが意外と着やすいのです。

あ、重いのは重いですけどね。

熱い思いとともに・・・なんじゃそりゃ



で、なんでこんなに厚くなっちゃったかっていうと、

タテ糸となる白い糸に使われているのは、普通は工業用ベルトコンベアに使われる未漂白の糸なんだって。

まずここでテンダーらしさが出ましたね。

そもそも洋服用で使われるものではない素材を使うってやつです。


そしてこのデニムの特徴は、通常のデニムと比べると、経糸と緯糸が逆になっていること。

結果、Leeのデニムのような左綾と同じ構造になっているので、

綿100%ながらストレッチ性が生まれ、着る人に馴染みやすくなっているんだそう。

でも見た目は右綾という謎の構造。

と、ここまで説明しておきながら、文章だけだと意味不明ですね。

知りたいかたは店頭でどうぞ。





さらにこのデニム生地を作ることになったのは、

〇〇〇〇〇〇のユニフォームのトラウザーズからヒントを得たそうです。

まさにテンダーらしいアイデア。

さらに経年変化としては、インディゴが未漂白の糸にだんだん移っていき、

独特の色の変化を楽しめるのだそう。

こればかりは俺も初めてなので、なんとも説明しがたいですね。

そのうちまたクロスウィーブデニムのアイテムが入荷した時にでも、

どんな色落ちか説明しましょうかね。



次はディテール。

ボタンには天然のオリーブの木を使用しています。

オリーブの木は硬く、また板や器にもつかわれるくらい丈夫で水にも強いので、

なるほどボタンにも向いているのが分かります。

さらには、ボタンの付け外しにより手の脂を吸い、

レザーのように色が変わっていくのも楽しみ。

乾燥して割れるのが怖いので、ひまわり油を塗った方がいいかも?



次にフード。

フードには裏地が付いてます。

これはSump Cloth(サンプクロス)という生地。

例によってまた洋服用ではありません!!!

車のエンジンのsump(オイル溜め)に使われ、

オイルから不純物を濾過するための生地なのだとか!?なんかスゲーーーーー!

さらに、サンプクロスにはランダムに赤いラインが入るのですが、

生地をカットするための目印です。

裏地に使う大きさでは、赤いラインはなかなか見当たらないですけど。



ポケットもこれまた面白い。

やたらデカいポケットだなと思ったら、なんか下の方は巻いてるのね。

巻いてどうなるかっていうと?

なんと1枚の布がそのまま縫い付けられ、内ポケットになってるんです!!!

このある意味おおざっぱなデザイン。シンプルな技法。まさにテンダーですね!

しかもなんと、ポケットの裏地にもサンプクロス!

なので、このポケットの部分だけは19オンスの生地が3枚と、

さらにおそらく12オンスくらいあるサンプクロスが裏地として2枚、

合計5枚の極厚な生地が重なり、極悪な生地の厚みになりました。

これがどれくらい極悪かというと、洗濯して乾くまでに3日かかった・・・

この真冬のスーパードライ(極度乾燥しなさい)な日にですよ!

乾くのに3日ってちょっとあんた・・・

あたくしもね、これまでいろんな服を見てきましたよ。

でもね、ここまで手に負えない服はなかなかありません!!!!!

これはもう調教しがいがあるってもんです。

服が勝つか、俺が勝つか。

このジャケットを買った人は、もはや2019年の抱負になるレベル。

「テンダーのType936 Shepherd’s Coatを着こなしたい!」ってね。



どうですかね~?着こなせてますか?

ん~、なんかまだ自分の物になってない気がする。

こういうのはね、100回着るまで似合わないやつだわ。



そうそう、この方法論はお勧めです。

「どんな服でも100回着たら似合うようになる。」

いや実際どうか知りませんよ!www

似合うかどうかというよりも、着る人にしっくりなじむかどうかという問題。

例えばですよ、100日として約3か月。洗濯もしないで風呂入る時意外と

寝る時もず~~~っとその服を着てたらどうなると思います?

きっとその人の一部になっちゃう。

毎日一緒にいる人も、「ああ、あの人はそういう人なんだ」ってなると思いません?



なんで僕がこんな考えに至ったかって言うと、服を選ぶにあたって

「似合うか似合わないか」を気にする人が多すぎるからなんです。

はっきり言って、僕はそんなのどうでもいいと思ってます。(語弊があるけど。)

本当は「着たいか着たくないか」という気持ちを大事にしたいんですよ。

「俺はどうしてもこの服を着たいんだ!」その気持ちがあれば、

絶対服の方から着る人に合わせてきます。



だって、しょせん服なんですから。





だから僕はこれからも、見てくれがカッコイイ服よりも、

心踊らすような着たい服をセレクトしていくと思います。



自分語りだな。年末だからいいでしょ!


それではまた。お店で会いましょう。